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【司馬遼太郎 没後25年】作家・門井慶喜さん「モンゴル紀行」印象的だった星空を眺めるシーン

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「いつかあの世で出会ったら司馬さんに作品を読んでほしい」と話す門井慶喜さん(鳥越瑞絵撮影)
「いつかあの世で出会ったら司馬さんに作品を読んでほしい」と話す門井慶喜さん(鳥越瑞絵撮影)

 美術などをテーマにしたミステリーから歴史小説まで多彩に手掛ける直木賞作家の門井慶喜さん(49)は、創作に当たって司馬作品を意識するという。司馬遼太郎さんは小説や紀行文など執筆は幅広く、日本の行く末を案じた随筆も数多く残した。新型コロナ禍の今、司馬さんならいかなるメッセージを発するだろうか。門井さんは「落ち着いて身の回りのことから考えなさいと寄り添ったのでは」と思いを巡らせた。  (中島高幸)

幅広い作品群

《司馬作品は高校から読み始めた》  

 高校3年生のころに盲腸で入院したとき、最初に手に取ったのが「翔(と)ぶが如(ごと)く」です。父に勧められたのだと思いますが、このときは合わなくて読み通せませんでした。

 大学1回生のときに「竜馬がゆく」を読み通しました。最初はチャンバラ小説で、難しいことを考えなくても読めます。途中から時代状況の説明があり、構成として間口が広い。歴史小説の入門書としてよくできていて、この後、いろいろ読むようになりました。

 対談もので、海音寺潮五郎との「日本歴史を点検する」やドナルド・キーンとの「日本人と日本文化」…。文人同士の次元が高い会話に憧れました。美術館巡りがもともと好きだったため、「微光のなかの宇宙-私の美術観」も読みました。司馬さんの美術評論は珍しいと思います。

 「街道をゆく」5巻の「モンゴル紀行」は紀行文の傑作です。子供のころからの憧れのモンゴルへ行き、星空を眺めるシーンが印象的です。

 進学先の京都の同志社大学に生前の司馬さんが講演に来られたことがありましたが、私は行けませんでした。講演を聴いた友達が「面白かった」と話していました。生涯悔やまれる失敗です。

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