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平城宮に 大型石組み排水 太政官中枢の重要性示す

平城京跡で出土した石組み暗渠=17日午前、奈良市(須谷友郁撮影)
平城京跡で出土した石組み暗渠=17日午前、奈良市(須谷友郁撮影)
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 世界遺産・平城宮跡(奈良市)の役所跡にあたる東方官衙(かんが)地区で、大型の石組みの排水施設(暗渠=あんきょ)が出土し、奈良文化財研究所が17日発表した。同地区は、国政の最高機関である太政官(だいじょうかん)の中枢とみられる建物跡が確認されており、排水施設は最大級の自然石を使った重厚なつくりとなっていた。当時の中枢施設の重要性がうかがえる。

 排水施設は全長約7メートル。幅約90センチ、長さ約50センチの自然石が7個並べられ、ふたとして使われていた。木製の樋(とい)や瓦でつくった排水施設の跡も見つかった。いずれも同地区から平城宮内で共同利用されていた排水路につながっていたことが判明。区画周辺の排水網が明らかになった。

 自然石で組まれた排水施設は平城宮内では珍しいという。付近は谷筋の地形で雨水がたまりやすかったとみられ、奈良大の渡辺晃宏教授(古代史)は「豪快な石組み暗渠に驚いた。水の多いところに、格の高い役所を整備するため念入りに排水施設を設けたことがうかがえる」と話している。

 また、発掘では1200点を超える木簡も出土。奈良時代について記した歴史書「続日本紀(しょくにほんぎ)」で備前守に任じられたとされる役人「土師千村」の名を記した木簡もあった。今後役所の実態を伝える貴重な史料として解明が期待される。

 新型コロナウイルス感染防止のため現地説明会は行わず、調査成果は奈良文化財研究所のホームページから入れる「なぶんけんチャンネル」で公開予定。

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