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一転して慎重に 「時期尚早」指摘 大阪府の解除要請見送り

大阪府の新型コロナ対策本部会議で発言する吉村洋文大阪府知事(中央)=9日午後、大阪市中央区(須谷友郁撮影)
大阪府の新型コロナ対策本部会議で発言する吉村洋文大阪府知事(中央)=9日午後、大阪市中央区(須谷友郁撮影)

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言をめぐり9日、開催された大阪府の対策本部会議。従来は解除要請に前向きだった吉村洋文知事が慎重姿勢に一転した。宣言解除後の感染再拡大や病床逼迫(ひっぱく)を懸念する専門家から「時期尚早」などと厳しい指摘が相次いだことを重くみて、要請見送りを余儀なくされた。

 「急いでいるわけではない。急ぐ動機もない」。吉村氏は9日の対策本部会議後、記者団から「解除を急いでいるようにみえる」と指摘され、こう強調した。

 今月1日の対策本部会議で突然、解除要請のための独自基準を策定してから1週間余りが経過した。感染者数は減少傾向を示す一方、重症病床使用率は基準の「60%未満」を一度も下回らず、医療関係者からは早期の解除要請への強い懸念が示されていた。

 この日の対策本部会議に先立って開かれた幹部会議でも要請の是非について結論は出ず、出席した幹部からは「出たとこ勝負だ」という嘆き節も。だが、対策本部会議では専門家から、解除要請基準に対する厳しい意見が相次いだ。

 府医師会の茂松茂人会長は会議に提出した意見書の中で「中途半端に宣言を解除すれば(感染状況が)十分に下げ切らない状態から拡大へ転じ、大きな第4波が発生する可能性がある」と指摘。「現在の医療状況からみて、宣言の解除はしばらく様子を見るべきだ」とした。

 りんくう総合医療センター(大阪府泉佐野市)の倭(やまと)正也感染症センター長も意見書で、病床使用率の基準に関し「60%では甘い可能性が考えられ、少なくとも50%未満まで低下する」状況を確認するよう求めた。

 吉村氏は会議終了後、記者団に解除要請を見送った理由について「専門家の意見を聴いて判断した」と再三にわたって繰り返した。ただ、自ら主導して策定した基準については「特に甘いとは考えていない」と述べた。

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