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【野球がぜんぶ教えてくれた 田尾安志】自立した生活を送る

阪神の選手寮に入寮したドラフト1位の佐藤
阪神の選手寮に入寮したドラフト1位の佐藤

 昨秋のドラフト会議で指名された新人たちが各球団の選手寮に入寮し、プロ生活の第一歩を踏み出した。今は、キャンプインに向け、同期の仲間と合同トレーニングに励む毎日だろう。資本である体をいたわるため、オーダーメードのマットレスを買って入寮した選手がいたという。若いうちから、自己投資の意識を持つのは良いことだ。

 中日に入団した1976年のことを、思い出す。契約金2800万円は「自分で稼いだ金ではない。育ててくれた親のものだ」と自身を納得させ、両親に渡した。その中から、名古屋で新生活を始める準備金として70万円をもらい、布団、タンス、冷蔵庫、テレビ、ステレオを買った。

 中日の選手寮は大学時代とは違い、1人部屋だった。食事も驚くほど良いものをいただけた。目の前には、大きな専用グラウンド。やる気さえあれば、いくらでも野球に没頭できた。「ずっと寮で暮らしたい」と思えたほどだ。

 今の環境は、もっと恵まれている。部屋に冷暖房が完備され、浴場にはサウナがある。1軍に上がって一流選手になるためのお膳立てを、球団がしてくれているのだ。

 高校を卒業したばかりの選手には、多くの監督が「数年後には、チームを引っ張ってほしい」と猶予を与えがちだ。だが、選手自身はプロ1年目から勝負する気持ちで毎日を過ごすべきだ。「3年目ぐらいでレギュラーに…」との甘さがあると、伸びない。いつクビになってもおかしくないのが、プロの世界。逆に、1年目から最多勝、首位打者などのタイトルを獲得しても、誰も文句は言わない。

 いわゆる「タニマチ」とのしがらみを避けることも、大切だ。同志社大学時代の恩師、渡辺博之さんはかつて、阪神の選手だった。だから「落とし穴」をよくご存じだった。中日入りする僕に「ただ飯、ただ飲みはするな。自分のふんどしで相撲を取れ」と忠告してくれた。

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