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〈独自〉【SNSの罠】売春客から現金詐取容疑 女子高生に「300人以上」指示の男逮捕、大阪府警

LINEを使った詐欺事件の構図
LINEを使った詐欺事件の構図
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 交際していた高校生の少女(18)に売春をさせ、その客に少女のふりをして会員制交流サイト(SNS)で嘘のメッセージを送って現金をだまし取ったとして、大阪府警生活安全特別捜査隊は26日、詐欺容疑で住所不定の無職、森本正明被告(38)=売春防止法違反(周旋)罪などで起訴=を再逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。容疑を認めているという。

 捜査関係者によると、森本容疑者は全国各地に少女を連れ回し、出会い系サイトで見つけた相手と次々と売春させ、売り上げを搾取。少女は「300人以上と売春させられた」と話しており、森本容疑者は詐取金も含めて700万円以上を受け取っていたという。

 再逮捕容疑は令和元年11月~2年10月、少女のふりをして名古屋市の男性会社員(51)にSNSの「LINE(ライン)」で、「親の借金があって金が必要」「学費が必要」などと嘘を言い、口座に計約85万円を振り込ませ、だまし取ったとしている。

 森本容疑者は少女にこの会社員とも売春をさせており、その際に自身の連絡先を少女のものと偽って交換させ、メッセージをやり取りしていたという。

ノルマ1日10万円 暴力団装い、恐怖心植え付け

 交際相手に連日のように売春を強要されていた少女(18)。売り上げ全額を巻き上げられながら拒否できなかったのは、SNSで暴力団の存在をちらつかされるなどし、恐怖心を植え付けられていたためだ。

 捜査関係者によると、少女が森本正明容疑者と知り合ったのはバイト先の大阪・日本橋にあるカフェ。常連客だった森本容疑者から言い寄られ、令和元年7月ごろから交際を開始。売春を持ちかけられたのは、わずか1カ月後のことだったという。

 「援助交際したらええやんか。客付けはしたるから売り上げは折半で」。森本容疑者は金銭的に困っていた少女にそう言うと、出会い系サイトで売春相手を探した。だが、折半の約束を守ったのは初日のみ。2日目以降は売り上げすべてを吸い上げるようになった。

 ノルマは1日10万円。多い日は1日5人の相手をさせることもあった。大阪で相手が見つからなくなると、同じくカフェの常連客だった男2人とともに少女を連れて各地に滞在。数日間かけて売春をさせた。現場は東京や愛知、京都、広島、福岡など大阪を含めて計11都府県に上る。

 森本容疑者はラインで架空の暴力団関係者を演じ、少女とやり取りをして恐怖心をあおりつつ、「自分には借金がある。支払えなくなったら捕まって会えなくなる」といった嘘も織り交ぜ、巧妙に少女を支配していたという。

 そんな日々が終わったのは昨年2月。大阪府警が、売春相手を探して立ち続ける「立ちんぼ」と呼ばれる女性を一斉摘発したことがきっかけだった。

 この中にノルマが達成できず、売春相手を探していた少女も含まれていた。捜査で少女を使った売春斡旋(あっせん)の実態が明らかになり、府警は昨年11月、売春防止法違反容疑などで森本容疑者と男2人を逮捕。26日には少女のふりをした詐欺事件で森本容疑者を再逮捕した。

 少女は約8カ月間で「300人以上と売春をした」と説明。府警は約220回の売春行為を確認し、相手となった男59人を児童買春の疑いで逮捕したり、書類送検したりした。

 「警察に駆け込んでも自分が捕まるし、家族が暴力団にひどい目に合わされると思うと怖かった。やめさせてもらえず辛かった」と捜査員に吐露した少女。売春で総額600万円以上を受け取ったが、そのすべてが森本容疑者の遊興費などに消えたという。

 子供からお年寄りまで利用できるSNS。世界中の人々とつながることができる便利なツールですが、匿名の人物からの誹謗中傷やデマも飛び交い、ときに犯罪に巻き込まれるリスクもあります。産経新聞はこうした「SNSの罠(わな)」に着目し、どのように向き合えばいいのか皆さんと考えたいと思います。ご意見や情報を募集します。 ikensns@sankei.co.jp までお寄せください。

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