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【鬼筆のスポ魂】巨人・菅野残留の陰に「トラックマン」…データが年俸下げたか 植村徹也

 そして、水面下ではもうひとつ、2年前とは決定的に違う事情があった。日米球界が今オフから採り入れた“情報開示システム”による極秘数値の存在だ。日本のプロ野球とメジャー30球団は海を渡って移籍を目指す選手に関する資料として、各球団で活用している高性能弾道測定器「トラックマン」の数値を開示していたのだ。

 トラックマンとは軍事用レーダーの弾道追尾システムを応用し、投球や打球の回転数、角度や飛距離を計測できるシステム。日本の12球団中11球団が活用しているといわれ、投手であれば球速はもちろん、直球の回転数、変化球の変化の鋭さや大きさが数値化される。17年頃から導入した球団が多く、数年に及ぶデータの集積で各選手の年齢による変化や進化、衰えなどが数値によって一目瞭然となる。

 コロナ禍において、日米の人の往来に障害があり、大リーグのスカウトたちも簡単には来日できなかった。“生の菅野”を視察するのは難しい。となれば、徹底分析する有力な資料こそ「トラックマンの数値」となった可能性は高い。

 17年に17勝5敗、18年に15勝8敗をマークした絶頂期と、昨季(20試合に先発して14勝2敗、防御率1・97)の菅野の成績だけでは見破れない“差”を、トラックマンが大リーグ側に“伝達”していたとすれば、希望した条件が示されなかった理由も見えてくるのではないか…。

 巨人残留を決めた菅野は「ポスティング申請を認めていただいた巨人軍には感謝しています。原監督やチームメートたちと日本一奪還を目指し、今シーズン後に改めて自分の夢、将来を考えたいと思います」と話した。巨人で今季、完全燃焼して再び大リーグ挑戦の夢を追うのか…。ただし、トラックマンの数値を大きく改善しない限り、大リーグ側の評価は今オフも得られないような気がする。

(特別記者)

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