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災害の記録、社会の記憶に デジタル保存、防災へ公開

 しかし膨大なデータの利活用は十分とはいえない。たとえば写真や画像データでは、撮影日時や場所といった基本情報が抜け落ちているケースも多く、データベースの検索網に載せることができない。また、所有者からデータを譲り受ける際に二次利用の許諾を取っておらず、防災学習などで引用できない場合も。

 こうした課題の背景には、膨大な資料をさばくマンパワーの不足に加え、データの登録作業について職員間でノウハウが共有されていないことが挙げられる。ひなぎくの運用担当者も「被災自治体の連携によるアーカイブ化の知恵の継承が必要だ」と指摘する。

新たな利用法

 一方、二次利用に対して「開かれている」のが28年の発生後に公開された「熊本地震デジタルアーカイブ」だ。運営する熊本県はひなぎくの課題を踏まえ、資料の収集段階でデータ所有者に商業利用も含む二次利用の許諾を求めた。現在公開されている計約18万9千点のうち約14万7千点が二次利用可能で、詳細な情報がひも付けされているため、検索もしやすくなっている。

 同県と連携している熊本大では新たに「デジタルアーカイブ室」を設置。これまでになかったアーカイブの活用法として、データ画像などを基に被災学生の地震発生時からこれまでの行動をストーリー(物語)化するプロジェクトも進む。

 室長の竹内裕希子・同大大学院准教授(地域防災学)は「いつどこで災害が起こってもおかしくない時代。かつての災害の被害データやその分析を公開し、それを利用できるノウハウは誰もが持つべきだ」と話している。

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