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「日常取り戻すため」重症センター志願 家族持つ看護師の決意

■「お母さんがコロナの火を小さく」

 センターで働く仲間は「とても手際が良く、優秀な人が集まっている。輝いてみえる」。一方、1年以上も防護服を着て働いている同僚もいることに、コロナ禍での医療現場の厳しさを改めて実感したという。

 それでも頑張ることができるのは、子供たちへの思いだ。学校は一時休校となり、懸命に取り組んできた習い事の発表会や部活動のイベント、修学旅行もすべて中止になり、今も我慢を強いられている子供たち。苦しくても、「お母さんがコロナの火を小さくしてあげるから」と誓ったことを思い起こし、自らを奮い立たせている。

 友達と手をつなぎ、抱き合い、泣いたり笑ったりすること。大勢で食事しながら愚痴を言ったり、褒め合ったりすること-。そうしたこれまでの日常は、「元気に生きていくうえで大切なことで、どんな薬よりもよく効く」と考えている。「もう一度、みんなにそんな日常を取り戻してほしい」と、力を込めた。

 大阪府は新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、昨年12月3日に「医療非常事態宣言」を出し、同15日には全30床に人工呼吸器を備える臨時施設「大阪コロナ重症センター」の運用を始めた。その後も府内の重症者数は高止まりし、病床は逼迫(ひっぱく)する状況が続いている。

 府によると、直近7日間の感染者数は12月4日に2631人とピークを迎えた後、徐々に減り、年末に1800人台まで減少した。だが今月に入り、1日あたり600人前後という「想定外の規模」(府幹部)で感染者が急増。直近7日間の感染者数は8日に3千人を突破し、9日は3401人に達した。

 受け入れ病床の限界が見えつつある中、重症者は、感染者数が拡大に転じてから2週間程度遅れて増える傾向にあり、府は警戒を強めている。

 12月13日に重症者は158人に上り、当時確保していた重症病床(206床)の使用率は76・7%まで上昇した。重症センターの稼働により確保病床は30床上積みされたが、重症者は160人前後で推移し、今月9日の使用率は71・2%と高い。重症センターは同日時点で20床を稼働させ、15人を受け入れている。

 吉村洋文知事は政府に緊急事態宣言の発令を要請した9日、600人台の感染者数が続いていることに触れ「助かるべき命が助からない状況になる可能性もある。一刻の猶予も許さない状況だ。非常に強い危機感を持っている」と述べた。

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