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【SNSの罠】ネット被害、裁判迅速化へ 地方の負担軽減は不透明

 ネット上で他人を中傷した投稿者を特定する手続きが、年内にも改善されそうだ。現状では特定するだけでも少なくとも東京での2度にわたる裁判手続きが必要で、被害者が賠償を受けるまで、1年以上を要する例も少なくない。国は年内の通常国会に関係法の改正案を提出し、情報開示の迅速化を図る方針。だが、地方在住の被害者の負担軽減策が盛り込まれるかどうかは不透明だ。(桑村朋)

選挙控えSNS悪用

 《過去に女子中学生を強姦し、被害者を自殺に追いやりました》《大阪市の皆さん、こんなゴロツキに投票してはいけません!》

 大阪府知事と大阪市長を決めるダブル選の投開票日を間近に控えた平成31年4月。市長選に立候補した地域政党「大阪維新の会」代表、松井一郎氏(現・大阪市長)を誹謗(ひぼう)する内容がツイッターにアップされた。

 選挙には勝った。それでも代理人の坂井良和弁護士は「事実無根の投稿内容が広まれば選挙結果に響いた恐れもあった」とし、投稿者に損害賠償を求める裁判の準備に着手。だが、その手間は予想以上だった。

投稿者特定に1年超

 提訴には、投稿者の特定が不可欠だ。

 まずはツイッターなど会員制交流サイト(SNS)事業者にIPアドレスを開示してもらうため、裁判所に仮処分を申請する。次にインターネットの接続事業者(プロバイダー)に、氏名や住所の開示を任意で求めるが、「通信の秘密」などを理由に拒まれるため、ほとんどは訴訟に踏み切るしかない。

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 投稿者の名前や住所が判明すると、ようやく損害賠償の訴訟を起こすことが可能になるが、2度の裁判手続きを経るため、最終的な判決まで1年以上かかることも珍しくなく、「壁」は高い。

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