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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】名脇役の訃報とラストサムライ

 1月5日(火)の朝、新聞を広げると各紙が一斉に「時代劇で5万回斬られた男」「福本清三さんが肺がんで死去 77歳」と報じていた。1月1日に京都市の自宅で亡くなったという。

 福本さんは、えび反りになってあおむけに倒れる、まさに迫真の斬られっぷりで映画をもり立て、米ハリウッド映画『ラスト・サムライ』(2003年)では、まったくひと言も発しない寡黙なサムライを演じて、米国の映画誌で「スクリーン上で彼のいる場所だけにピュアな(澄んだ)空気が存在しているような」と絶賛された。

 枚挙にいとまがないほど数多くの映画に出演し、顔を見れば、「ああ、この人が福本さんですか」と、誰もがうなずく、顔が名刺の俳優さんである。

 人望があることで知られたから、おそらく、多くの俳優仲間が悲しんでいるのだろうなあ…。そんなことを考えながら新聞からテレビに目をやったら、中山第1レースのパドックが映し出された。JRAの本年度最初のレースである。1番人気になっている馬の名を見てびっくりした。「ラストサムライ」という馬名だったのだ。

 一般的には無名の斬られ役が、ハリウッド映画に大抜擢されたことで話題になった『ラスト・サムライ』の福本さん。その死が報じられた日に、ラストサムライという馬が出てくるとはなあ。

 福本さんのご冥福を祈るつもりでこのラストサムライの単勝を買ったら、好位に付けていたラストサムライが直線で抜け出し、後続に1馬身半の差をつける完勝。世の中には、こういうことがあるんだなあと思うばかりだった。

 驚きは続く。

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