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医療逼迫の大阪 「第3波」クラスターの4割は高齢者施設

 感染防止策として施設内を感染区域と安全区域に分け、別々の当直態勢を取った。職員数を増やしたわけではなかったため、ある職員は「夜勤の回数が増え、疲弊した。ギリギリの状態だった」と明かす。

 今ではクラスター発生施設での検査は公費負担だが、当時はまだ制度がなかった。「自費を覚悟で決断した。症状の有無に関係なく、一斉に検査しなければ早期収束は望めない。別の施設から聞いた経験談が教訓になった」と大野さんは話す。

 感染判明から3週間後の12月7日、保健所に収束を報告。翌8日から新規の入所受け入れとデイケアを再開し、年末年始は正月三が日を除き利用者を受け入れる。だが、不安は今も消えてはいない。

 クラスター発生後、職員はマスクに加えゴーグルかフェースシールドの着用を徹底しているが、入浴や排泄(はいせつ)などの介助時はどうしても体が密着する。高齢のため耳が聞こえにくい人が多い利用者との会話は、声が大きくなりがちだ。

 認知症高齢者の中には、マスクを外したり、施設内を歩き回ったりする人もいる。こまめに声掛けし、感染防止メッセージをイラスト付きで掲示するなど地道な対応を重ね、基本的対策の習慣化を目指しているが、大野さんはこう話す。

 「認知症ケアでは伸び伸びしてもらうことが大事なのに、普段と違う生活を求め、ときに隔離の形を取らざるを得ない。施設内での感染拡大を抑えるためにジレンマと闘っている」

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