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大阪・道頓堀のたこ焼き店運営5社が集結 「感謝倍返しキャンペーン」を展開

半額クーポンで他店舗とのたこ焼きの食べ比べが楽しめる=大阪市中央区の「たこ道頓堀くくる」
半額クーポンで他店舗とのたこ焼きの食べ比べが楽しめる=大阪市中央区の「たこ道頓堀くくる」
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 大阪・道頓堀でたこ焼き店を営業する5社が協力して、コロナ禍で落ちた客足を取り戻す取り組みに乗り出したのは今年8月だった。「緊急! 道頓堀たこ焼感謝倍返しキャンペーン」と題し、5社のどの店でも使える共通クーポンを額面の半額で販売したのだ。採算度外視の取り組みだったが、苦境を乗り切るためにと、普段はライバルとしてしのぎを削る各社の考えが一致した結果。どんなときも「負けへんで」「やったるで」と、腐らず前向きに受け入れる懐の深さが道頓堀にはあるようだ。  (上岡由美)

 参加した5店は、たこ八▽くれおーる▽たこ焼道楽わなか▽たこ焼十八番▽たこ家道頓堀くくる。クーポンの販売価格は千円で、2千円分のたこ焼きと飲み物が購入できる。有効期限は12月31日まで。各店共通で使えるので、他店のたこ焼きと食べ比べができるのが特徴だ。

半額クーポンで、感謝倍返し

 キャンペーン名の「感謝倍返し」は、「こんなときでも道頓堀に来てくれる」という感謝の気持ちと、人気ドラマ「半沢直樹」のせりふから拝借。約1900セットの半額クーポンを8月7日から、各店頭とオンラインで発売すると、1カ月経たずに完売した。

 夏以降、国内での感染が小康状態になったこともあって、ひどいときには「コロナ前」の2割程度にまで落ち込んだ売り上げは、キャンペーンによって下げ止まった。このところの感染再拡大により、先行きは再び不透明になっているが、日頃のライバル同士が手を組むことでピンチを乗り切った経験は、参加した各社の自信につながったと関係者は話す。

粉もんの街のピンチに町衆が結集 

キャンペーンが生まれた発端は、大阪府が道頓堀商店街を含む大阪・ミナミの中心部に休業や営業時間の短縮を要請した7月末にさかのぼる。この休業や時短に加えて、入国自体が制限された訪日外国人客(インバウンド)の姿も消え、人通りが激減したメインストリートでキャッチボールができるほどだった。

 「ここまでお客さんがいなくなるとは思わなかった。商売人としては、自分たちでモチベーションを上げていくしかない。ここは“粉もん”が集まっている街なので、道頓堀のたこ焼き屋だけで何かできへんかと一晩考えて、翌日には他店に声をかけていた」

 こう話すのは、キャンペーンを立案した「たこ家道頓堀くくる」を運営する白ハト食品工業(大阪府守口市)の永尾俊一社長(57)。8月4日に5社の代表が急きょ集まり、「とにかく来訪者が街を回遊するような仕組みを考えなあかん」と知恵を絞った。

 「もともと道頓堀は大坂夏の陣の後にできた街やから、ピンチのとき、町衆が立ち上がるというDNAが脈々と受け継がれている。ピンチをチャンスに、これがこの街のミッションちゃうかな」と分析する永尾社長。400年以上にわたって培われてきた町衆のハングリー精神が根底にあると強調する。

浪速の商人魂で元気に

 確かにミナミの商店街では多くの店が営業を自粛する状況でも、「コロナ後」を見据えた取り組みが相次いだ。4月には「がんばれミナミ がんばれ大阪!!」のメッセージを通りに掲げ、飲食店など10店が臨時休業の告知とともに「負けへんで」を合言葉にしたオリジナルポスターを張り出した。ウイットに富んだキャッチフレーズとデザインで、さすが“浪速の商人魂”と話題を呼んだ。

 2025(令和7)年には国際博覧会(大阪・関西万博)が控えている。「道頓堀が元気になれば、大阪の街もきっと元気になる。タコのように吸い付いて四方八方に手を伸ばして、来年も思いっきりがんばりたい」と永尾社長は意気込んだ。

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