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薬師寺東塔、解体修理完了 より優美に 3月から特別開扉

美麗な姿がよみがえった国宝・薬師寺東塔=奈良市
美麗な姿がよみがえった国宝・薬師寺東塔=奈良市

 世界遺産・薬師寺(奈良市)で、約1世紀ぶりに行われた国宝・東塔の解体修理が完了した。約10年に及んだ工事を経て、「凍(こお)れる音楽」とたたえられた美麗な姿がよみがえった。塔周辺を含めた工事は今月末で終了見込み。今春に予定されていた落慶法要は新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されたままだが、法要に先立ち、来年3月1日から初層(1階部分)を特別開扉する。

 薬師寺東塔は同寺で唯一残った古代の建造物。高さ約34メートルの三重塔で、裳階(もこし)=飾り屋根=が付き、大小の屋根がリズミカルに並ぶ姿は6重のようにも見える。礎石の沈下や、中心を貫く心柱(しんばしら)の虫害や腐食による空洞化が判明したため、平成21年から工事が行われてきた。県文化財保存事務所が寺から委託を受け、いったん解体して補強、再び組み立てた。

 懸念される南海トラフ地震などに備え、元の基壇をコンクリート製の基礎で覆うなど補強して本体を組み立てた。基壇部分が約60センチ高くなり、塔はより高く優美に見えるようになった。笛を吹く天人が彫られた最上部の銅製の飾り、水煙(すいえん)も新調された。基壇の外装を整え、周辺に芝生を植える作業も行われた。

 来春からの特別開扉では、基壇に上がって心柱がある内部をのぞき見ることができる。開扉は令和4年1月16日までの予定。

 薬師寺の加藤朝胤(ちょういん)管主は「東塔を未来につなげようという皆さんの使命感があったからこそ完了を迎えることができた。よみがえった塔の姿を多くの人に見てもらうのは大切なこと。先人から引き継いだ精神性を伝え、今後の落慶法要でともに喜びたい」と話す。(岩口利一)

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