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「看護師の卵」も新型コロナで苦境 医療現場実習できず

病院などでの実習に向けて学校内で練習を積む看護学科の学生たち(関西国際大提供)
病院などでの実習に向けて学校内で練習を積む看護学科の学生たち(関西国際大提供)
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、人手不足が課題となった看護師。だが、コロナ禍はその「卵」たちも苦境に追い込んでいる。資格取得には医療現場で一定の「臨地実習」が必要だが、今年はコロナ対応に追われる医療現場の実習の受け入れ中止や、人数制限があったためだ。来年2月の国家試験を経て4月に就職予定の学生らは、学内での実習などの代替策で懸命に技術取得に励んでいる。(地主明世)

 「これだけの実習を受けられたのは、恵まれている方だと感じています」

 12月中旬。兵庫県芦屋市の「芦屋・小野レディスクリニック」で実習を終えた関西国際大(兵庫県三木市)看護学科4年の高橋里佳さん(21)はしみじみと話した。

 助産師を目指し、今年は同クリニックや兵庫県内の病院で9週間の実習を経験。指導を受けながら8人の新生児を取り上げた。高橋さんとペアで実習した藤原由姫さん(21)も「人形を使った演習と、実際の出産は全然違う。産婦さんに声をかけるタイミングなど、校内演習ではわからなかったことが多かった」と話した。2月の国家試験に合格すれば、4月からはそれぞれ関東や兵庫県内の病院で働くことが決まっている。

「予定通り」15・7%

 例年、国家試験に向けて多くの学校は前年までに医療現場に学生らを派遣し、所定の実習を受けさせている。ただ、コロナ禍を受けて文部科学省や厚生労働省は今年2月と6月、学生らが現場で実習できない場合、学内で代替授業を行えば国家試験の受験資格と認めると通知。実際、全国の看護系大学でつくる「日本看護系大学協議会」が国内の大学287校に実施した調査では、今年9~10月以降に実習を予定通り実施できたのはわずか15・7%だった。

 関西国際大では3~5月末まで校内への立ち入りが禁止され、その間の授業は遠隔で実施。学外実習が始まったのは6月で、同大保健医療学部長の遠藤俊子教授は「実習を断られた病院もある」と明かす。

 例年は5人一組で医療現場に派遣していたが、今年は2人とし、期間も短縮した。それでも、「この状況で学生を受け入れてくれた病院やクリニックには深く感謝している」と話す。

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