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《独自》神戸山口組組長らの動向確認か、銃撃容疑の山口組組員 

捜査員が駆けつけ騒然とする発砲事件の現場=11月3日午後1時51分、兵庫県尼崎市
捜査員が駆けつけ騒然とする発砲事件の現場=11月3日午後1時51分、兵庫県尼崎市
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 兵庫県尼崎市で11月、神戸山口組系組長らが、対立する山口組系組員2人に拳銃で撃たれて重傷を負った事件で、組員2人が9月ごろから神戸市内に滞在し、神戸山口組の井上邦雄組長ら幹部の周辺を探っていた疑いがあることが21日、捜査関係者への取材で分かった。両組織が特定抗争指定暴力団に指定されてから来月7日で1年。指定後も各地で対立抗争とみられる事件が相次ぐ中、山口組側が神戸山口組トップを標的にしようとする動きが明らかになり、警察当局は警戒を強めている。

 事件は11月3日午前11時35分ごろ、尼崎市内の住宅街で発生。神戸山口組幹部で同組古川組の組長と組員が拳銃で撃たれて重傷を負った。兵庫県警は同月5日と11日、それぞれ尼崎南署に出頭した山口組司興業の組員2人を殺人未遂容疑で逮捕した。

 捜査関係者によると、県警が2人の事件前の行動を調べたところ、名古屋市に住所がある2人が、9月ごろから神戸市内の短期滞在型マンションを利用していたことが判明。当初は徒歩や自転車で古川組組長の動向を調べていたが、その後車を調達し、井上組長ら神戸山口組の複数の幹部の居宅や事務所も下見するようになったという。

 最終的には古川組側のみを標的としたが、県警は逮捕した2人が井上組長らを襲撃する機会もうかがっていた疑いがあると判断。神戸山口組幹部周辺の警戒を強化している。

特定指定から1年 抗争長期化の可能性も

 今年1月に山口組と神戸山口組が特定抗争指定暴力団に指定されて以降、両組織間の抗争とみられる事件は全国で少なくとも9件発生。山口組側が襲撃するケースが大半で、神戸山口組側は中核組織の分裂などで弱体化が指摘されている。11月の兵庫県尼崎市の事件で逮捕された山口組系組員が神戸山口組トップの動向を探るなど、山口組側はさらに攻勢を強めようとしているとみられるが、神戸山口組側も抗戦の構えを崩さず、抗争はさらに長期化する可能性がある。

 抗争とみられる事件が相次いだのを受け、組員らの活動を厳しく制限する「警戒区域」は、指定当初の6府県10市から10府県18市町に拡大。区域内の組事務所が撤去されるなど、「確実に効果は出ている」(警察幹部)という。

 ただ、11月の尼崎市の事件は、警戒区域内で初めて暴力団幹部が銃撃された。同月18日には、現場から約1キロ離れた山口組系組員の所有する民家に何者かが銃弾を撃ち込む事件も発生。抗争が激化すれば市民が巻き込まれる恐れもあり、兵庫県警は「特別暴力団対策隊」(特暴隊)を投入し、警戒を強化している。

 特定指定は今回が2例目で、初めて適用されたのは平成24年。ともに福岡県内に拠点を置く道仁会と九州誠道会(現・浪川会)が指定されて以降、抗争事件は発生せず、1年半後に指定が解除された。

 一方、山口組と神戸山口組の対立抗争は終結の兆しは見えない。平成27年の山口組の分裂から5年がたち、神戸山口組側は中核組織が分裂したほか、古参幹部の引退や傘下組員の山口組側への流出が続いているとされる。

 だが、ある捜査幹部は「神戸側の最高幹部が白旗をあげることはないだろう」と指摘。「山口組側はガードが固い最高幹部ではなく、狙いやすいところから襲撃し、神戸側に更なるプレッシャーをかけていくだろう」として、今後も襲撃事件が起きる可能性があるとの見方を示している。

特定抗争指定暴力団 抗争状態にあり、市民に危険を及ぼす恐れのある指定暴力団を対象に、都道府県の公安委員会が暴力団対策法に基づき指定する。市町村単位で警戒区域が設定され、区域内では組員がおおむね5人以上で集まる▽組事務所の使用-などの行為が禁止され、違反すれば逮捕も可能。期間は3カ月で、抗争終結と判断できるまで更新する。

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