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児童虐待~連鎖の軛 番外編 晴れぬ疑い…我が子と引き離された1年超 「ママ」呼ばれるまで   

 司法関与に慎重論も

 相次ぐ虐待死事件を背景に、児相は近年、積極的に一時保護に踏み切っている。虐待理由で一時保護された子供はここ10年で2倍超になり、平成30年度は約2万5千人に上る。

 ただ一時保護は、虐待の「疑い」段階でも行われる。疑われた親が弁明できる機会は乏しい。《保護の必要がない子供まで拉致され、家族が崩壊した》《憤りと落胆、そして諦めの気持ちでいっぱい》。連載「児童虐待~連鎖の軛(くびき)」取材班にも同様の経験を訴える声が相次ぐ。

 虐待問題に詳しい峯本耕治弁護士は「一時保護は子供の安全が最優先なので、事実誤認も起こりうる」。その上で「虐待の有無に明確な争いがある場合などには、速やかに司法判断を求めるような制度運用や制度改革が必要だ」と訴える。

 親子の分離に司法判断を仰ぐといった潮流は、国際的には常識になっている。欧米では代理人弁護士や第三者機関を通じ、親が意見を伝える制度も存在。強制力と権利保障との間でバランスが取られている。

 日本でも一時保護への司法関与の制度化を多くの専門家が必要とし、国も議論を継続。ただ、現在の児相の態勢では速やかに証拠を集めることは難しく、一律に導入すれば「一時保護の躊躇(ちゅうちょ)につながる恐れもある」との慎重論が根強い。

 【一時保護】 児相が緊急に安全を確保したり、家庭状況を調査したりするために子供を保護する制度で、児相の「一番の武器」とされる。原則2カ月が限度。期間中に児相は施設入所などによる親子分離の継続か、子供の家庭復帰かを決める。分離継続に親が同意しない場合、児童福祉法に基づき、児相が家庭裁判所に審判を申し立てることができる。

 「児童虐待」に関する皆さんの情報やご意見、ご感想を募集します。

 住所、氏名、年齢、性別、電話番号を明記していただき、郵送の場合は〒556-8661産経新聞大阪社会部「虐待取材班」、FAXは06・6633・9740、メールはgyakutai@sankei.co.jpまでお送りください。

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