PR

産経WEST 産経WEST

大阪のコロナ重症者は60代以上が8割、東京と異なる基準

 大阪府は7日、新型コロナウイルスに感染した重症者が141人、確保している重症病床(206床)の使用率が68・4%と発表した。東京と比べ、大阪では感染者数に占める重症者の割合は多いが、東京とは重症者の判断基準が違うことも影響しているとみられ、「実態としてさほど差はないのではないか」と分析する識者もいる。

 「重症病床が逼(ひっ)迫(ぱく)してくると、真に重症者として治療すべき人を治療する必要がある。医療資源の最適化を図ることが府民の命を守ることにつながる」

 吉村洋文知事はこの日、重症病床が不足している現状の対応について、記者団にこう説明した。

 実際の運用病床数(174床)に占める重症者の割合(運用率)は7日時点で81・0%。中等症専門の病院からは重症者対応の医療機関への転院が困難になっているとの声が上がる。

 大阪府の感染者の特徴として、重症化しやすい高齢者の比率が高いことがあげられる。2週間単位でみると、感染者全体に占める60代以上の割合は東京都が11月30日時点で18・8%だった一方、大阪府は同28日時点で29・0%と10・2ポイント上回った。府の分析では、10月10日~11月29日に判明した重症者236人のうち、60代以上が約8割を占める。

 近畿大の吉田耕一郎教授(感染症学)は大阪の感染状況に関し「若者らが家庭内へ持ち込んだり、元気な高齢者がカラオケなどで感染したりする事例が想定される」と指摘。「(15日を期限とする)大阪市内の一部飲食店への営業時間短縮の要請も年末まで延長すべきではないか」と話した。

 一方で重症者の基準が、東京と大阪で異なっていることも数の違いとして表れているという指摘もある。

 厚生労働省は、集中治療室(ICU)に入室▽人工呼吸器を装着▽人工心肺装置「ECMO(エクモ)」を使用-のいずれかに該当すれば重症者として報告するよう都道府県に求めている。

 東京都はこの基準に従って報告しているが、都内の感染状況の分析や政策判断の際にはICU入室者全員が必ずしも重症ではないとして入室だけでは含めておらず、報道発表や都のホームページで公表する際もこの基準を採用している。一方、大阪府は国の基準に「気管挿管」を加えた4項目のいずれかに当てはまる場合、「重症者」として集計している。

 京都大の川村孝名誉教授(疫学)は「大都市は人の行き来が激しく、感染機会が多い。感染者のうち一定数が重症化することを踏まえれば、都市部で重症者数が増えるのは必然的だ。実態として東京と大阪でさほど差はないのではないか」との見方を示した。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ