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感染拡大、中小企業に危機感 「雇用守る」どこまで

堺商工会議所が設置する雇用調整助成金の専用相談窓口。多いときは月100件以上の相談が寄せられた=堺市北区
堺商工会議所が設置する雇用調整助成金の専用相談窓口。多いときは月100件以上の相談が寄せられた=堺市北区

 新型コロナウイルスの感染者が急増する中、年末が近づく中小企業などの危機感が高まっている。納税やボーナスの支給などで出費がかさむ時期を迎える一方、コロナ禍で飲食店などは書き入れ時を失うことも予想される。従業員を休ませるなどして雇用を維持した企業を支援する雇用調整助成金の特例措置について、政府は来年1月以降も継続する方針だが、いつまで実施されるかなどは決まっていない。23日は勤労感謝の日。事業者らには「公的支援はいつまで続くのか…」と不安が募る。(小川恵理子、井上浩平)

「再拡大の影響深刻」

 「助成金があるから雇用が守れる。私たちのような中小企業は自社生産で売り上げの波があるので、非常にありがたい」。ものづくり企業の集積地・大阪府東大阪市で「マツダ紙工業」を経営する松田和人社長(57)は特例措置の延長方針を歓迎する。

 従業員25人で、段ボールや化粧品のパッケージなどの生産を手掛ける。新型コロナの感染者が増え始めた2、3月ごろから受注量が大きく減り始め、売り上げは一時、2~3割減少したが、助成金を活用し、操業時間の短縮や休業日の設定などで何とか持ちこたえてきたという。

 だが、ここにきて各地で感染者が激増し、「Go To」の見直しも決定。松田社長は「ようやく9月ごろから経済が動き出したのに、コロナ再拡大の影響は深刻だ。今後も中小企業は厳しい状況が続くだろう。来年はバタバタと中小企業が倒産するかもしれない」と懸念を示した。

失業7万人、倒産も

 厚生労働省によると、コロナ関連の解雇や雇い止めは、見込みを含め今月6日時点で7万人を突破した。緊急事態宣言が発令されていた5月までは宿泊業や道路旅客運送業が多かったが、その後は製造業が増加。月別では5月(1万2949人)をピークにその後も1万人前後で推移している。

 倒産も深刻で、東京商工リサーチによると、新型コロナ関連の経営破綻は2月から今月20日までで全国で累計710件。東京都が163件で突出し、大阪府71件▽兵庫県34件▽北海道33件-と続く。

 こうした中で政府は、年末が期限だった特例措置の延長方針を固めた。新型コロナの影響で事業活動の縮小を余儀なくされた場合、従業員の雇用維持を図るために休業を実施する事業主に休業手当などの一部を助成する助成金。もともとあった制度だが、新型コロナ禍で政府は4月以降、助成金の上限額を従来の倍近い1万5千円に引き上げ、中小企業への助成率を最大10割とするなどの特例措置を設けた。その対応はリーマン・ショック時を上回る。

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