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茶の湯文化に育まれた京都の和菓子 歴史と文化を包み込んで 

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 京都では年中行事や茶の湯文化とともに、和菓子を楽しむ文化が脈々と受け継がれ、発展してきた。餡子(あんこ)を色彩豊かな生地で包めば、四季折々の風物詩から宮廷文化、芸術文学までみやびやかに表現することができる。そのなかには京都の正月には欠かせない「花びら餅」のように、ゴボウが入った風変わりなものもある。美しく包むことで受け継がれてきた古都に根付く和菓子に迫る。(井上裕貴)

美しく包んで

 花びら餅は蜜漬けしたゴボウとみそ餡を求肥(ぎゅうひ)で包んだもので、みそ餡の甘じょっぱい風味に歯応えのある甘いゴボウが見事に調和した迎春菓子。店によってはニンジンを包む場合もあるという。

 京都の花街・祇園で江戸時代から約300年続く京菓子の老舗「鍵善良房(かぎぜんよしふさ)」でも年末年始に花びら餅を販売。店頭では1日100個以上が売れ、北海道や九州からも予約が殺到する。

四季折々の風情を楽しめる和菓子
四季折々の風情を楽しめる和菓子
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 製造には2、3日を要する。太さ7~8ミリの国産ゴボウを長さ10センチ程度に切り、大鍋でゆでた後、1~2日、砂糖を溶かして作った蜜につける。求肥に卵白などを加えた生地で、みそ餡とともにゴボウを包み込むと完成だ。

 重要なのは材料の配合はもちろん、美しく包むこと。鍵善良房の15代目当主、今西善也(ぜんや)さん(47)は「やさしくふっくらした形に仕上げることで正月の豊かさが感じられるんです」と話す。

起源は宮中行事

 花びら餅の由来は平安時代にまでさかのぼる。諸説あり、新年に固いものを食べて健康長寿を願う宮中行事「歯固めの儀」で食べられた鏡餅が原型だともいわれる。当時の鏡餅は丸やひし形の餅を重ね、みそや宮中の儀式で使われたアユの塩漬けなどを加えて飾られており、これを「菱葩(ひしはなびら)」と呼んでいた。

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