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観光客減で奈良のシカが健康に 鹿せんべい依存の個体も?

奈良国立博物館の近くにいたやせ細ったシカ=奈良市
奈良国立博物館の近くにいたやせ細ったシカ=奈良市
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 奈良公園でシカの個体数が減った一方で、日中に芝生に横たわって休息しているシカは19・3%から59・1%に増加。反芻(はんすう)動物であるシカは、のみ込んだ草などを口に戻し、再び咀嚼(そしゃく)することで栄養を吸収しており、休息は反芻をする大切な時間なのだという。「野生の食生活に戻ればシカは健康になっているかもしれない」と立沢助教は期待する。

 すでに改善の兆しも見え始めている。シカのふんは黒くて丸い粒状なのが正常だが、コロナ禍以前の奈良公園には、ゆるい状態のふんがそこかしこに落ちていたという。奈良の鹿愛護会の丸子理恵獣医師は「鹿せんべいや人間のお菓子をたくさん食べ、腸内細菌のバランスが崩れると、ゆるいふんをすることが多い」と話す。偏った食生活でおなかを下すのはシカも人間も一緒らしい。現在はゆるいふんはかなり減っており、シカの健康状態は総じて良くなっているようだ。

 一方、人から餌をもらえなくなったことでやせ細ったシカもいる。立沢助教によると、奈良国立博物館周辺などの観光客が多かったスポットには、草を食べるでもなくうろついているシカがおり、そうした個体の一部は「鹿せんべい依存症の可能性がある」という。

 以前の調査では、せんべいを1日200枚以上食べていたシカもおり、「人から餌をもらって食べるのが当たり前になって、環境の変化に適応できないのかもしれない」と立沢助教は推測する。

 新型コロナによって人の生活は大きく変わったが、奈良のシカも変化を強いられているようだ。

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