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台風10号 豪雨被災地・熊本でも不安な夜

人吉市では市が手配したバスで熊本市内へ移動する人も。バスに乗り込む際には検温が行われていた=6日午前、熊本県人吉市(彦野公太朗撮影)
人吉市では市が手配したバスで熊本市内へ移動する人も。バスに乗り込む際には検温が行われていた=6日午前、熊本県人吉市(彦野公太朗撮影)

 大型で非常に強い勢力を保ちながら九州に接近する台風10号。経験したことのない風雨を前に、人々は各自治体が開設した避難所に身を寄せ、スーパーや商店には水や食料を買い求める人が相次いだ。7月の豪雨の爪痕が残る熊本県の被災地では、迫りくる台風の足音に不安な夜を迎えた。(鈴木俊輔)

 「自宅の片付けはまだ半分程度しか終わっていない。一体どうなってしまうのか」。7月の豪雨で大きな被害を受けた熊本県人吉市。自宅が浸水し、2カ月に渡って避難所で生活している同市下薩摩瀬町の無職、本山正隆さん(55)は不安げに話した。

 同市では6日、断続的に雨が降り、夕方にかけて風も強まった。強い風雨に備え、民家や商店ではベニヤ板やテープなどで窓ガラスや玄関を補強。人々は寝具や食料を手に、避難所や近隣の頑丈な建物に次々と身を寄せた。スーパーやコンビニエンスストアは営業時間を短縮した。

 市内には窓ガラスのない住宅やがれきも目立ち、7月の被害の爪痕が深く残る。同市駒井田町で自転車店を営む男性(73)は、自宅兼店舗が1階の天井付近まで浸水。その後の猛暑でカビが生えた床板や壁をはがし終えたばかりだった。「今月の中旬には大工が仕上げの工事に入る予定だった。心配だが、自然が相手ではもうどうしようもない」と話し、近隣住民を受け入れている近くの斎場へと避難した。

 同市では新型コロナウイルスへの不安から避難を見送って被災することを避けようと、熊本市内にも避難先を確保。約30人が、人吉市が手配したバスで県立劇場(熊本市中央区)に向かった。

 人吉市では7月の豪雨以降、約500人が避難生活を続けており、松岡隼人市長は「人命を守ることが最優先。できることはすべてやる」と話した。

 熊本県八代市でも6日午前9時に避難所が開設され、市民が次々と訪れた。新型コロナウイルス対策もとられ、八代市立第二中学校では入り口で検温や手指の消毒を実施。妻とともに避難した福田清人さん(74)は、最初に向かった避難所が混雑していたため、同校に移動。「身の安全が第一だが、コロナも心配。少しでもすいている避難所を選びたい」と話した。

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