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リモート応援演奏 届け甲子園に 吹奏楽部も晴れ舞台

体育館から応援する大阪桐蔭高校吹奏楽部とチアリーダー=17日午前、大阪府大東市(沢野貴信撮影)
体育館から応援する大阪桐蔭高校吹奏楽部とチアリーダー=17日午前、大阪府大東市(沢野貴信撮影)
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 2020年甲子園高校野球交流試合は最終日の17日、第1試合は大阪桐蔭(大阪)と東海大相模(神奈川)による強豪校対決となった。球場に応援団の姿はないが、大阪府大東市内の大阪桐蔭高校では、吹奏楽部の部員たちが大型スクリーンで観戦しながらリモート応援演奏を行った。新型コロナウイルスの影響で、演奏機会が限られた吹奏楽部員にとっても、交流試合は晴れの舞台に。仲間たちと合奏できることの喜びをかみしめながら球児たちに熱いエールを届けた。 (西川博明) 

アルプススタンド再現

 「TOIN(とういん)コール!」

 この日、同校体育館には205人の吹奏楽部員が集合。午前10時の試合開始に合わせ、吹奏楽部の梅田隆司監督(68)の掛け声を合図に迫力あるリズミカルな演奏を始めた。

 感染防止対策で、部員はフェースガードを着用。例年通り白いキャップをかぶって、アルプススタンドでの応援風景を再現すると、甲子園の定番応援曲「ウイ・ウィル・ロック・ユー」や流行曲を用意し、駆け付けたチアリーダーとともに「かっとばせー」と中継に映る甲子園の球児らに声援を送った。副部長の石田翔悟(しょうご)さん(17)は「雰囲気は甲子園とは違うが、野球部にエールが届くよう演奏した」と話す。

晴れの舞台に

 新型コロナ感染拡大で吹奏楽部の生徒たちも活動に大きな影響を受けている。「全日本吹奏楽コンクール全国大会」での入賞など吹奏楽部の強豪校としても知られる大阪桐蔭も3月中旬から活動自粛を余儀なくされた。200人を超える部員が一斉に集まる練習は不可能となり、梅田監督はビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」などを使って演奏指導。部員が自宅や河川敷で個別に撮影した映像をつなげたテレワーク演奏を動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信するなど、なんとか演奏を続けた。

 ようやく部員全員が実際に集まって音を合わせたのは7月下旬。ただ、その後も全体練習は週1回程度にとどまる。吹奏楽部の“甲子園”とも称される全日本吹奏楽コンクール全国大会も中止となり、生徒たちの大きな目標の一つが失われた状況だった。

貴重な機会に

 交流試合のリモート応援は、吹奏楽部員たちにとって貴重な演奏機会となっている。この日、大阪桐蔭の対戦相手の東海大相模の吹奏楽部もリモート応援を行ったほか、12日に登場した智弁学園(奈良)も、吹奏楽部が応援団らともに応援動画を作成、学校のホームページで配信した。

 大阪桐蔭吹奏楽部部長の松本望未(のぞみ)さん(18)は「演奏機会は例年より減ったが、演奏ができるときはベストの演奏を心掛けたい」と話す。梅田監督はリモート応援演奏にあたり、部員たちに「悔いのない演奏をしよう」と呼びかけてきた。新型コロナの影響による練習できない、演奏できないといった鬱憤、悔しさはどこにもぶつけようがない。しかし、「高校生活は一生に1度。交流試合が思い出として、彼らの青春の1ページとなってくれれば」と願っている。

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