九州豪雨1カ月 被災の熊本県人吉市、球磨村で黙祷
九州を広範囲に襲った豪雨災害は、熊本・鹿児島両県への大雨特別警報発令から4日で1カ月となった。甚大な被害が出た熊本県南部の人吉・球磨地域では犠牲者への献花や黙祷(もくとう)が行われ、被災者は復旧への願いを込め、祈りをささげた。
入所者14人が犠牲となった同県球磨(くま)村の特別養護老人ホーム「千寿園」では、犠牲者を追悼するため、今月3日に献花台を設置。この日も遺族や住民らが訪れ、花を手向けた。同園に入所していた叔母の寺床美与子さん(88)を亡くした犬童(いんどう)しず子さん(64)は、「すごく優しい叔母。苦しかったね、天国にいる母とゆっくり話してね、と伝えた」と話した。
同村や同県人吉市でも、午前9時から住民らが黙祷。同村へのボランティアや災害支援物資の搬入拠点になっている多目的交流施設「さくらドーム」でも、防災行政無線を合図に、約50人の職員らが復興への祈りを込めた。