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絶滅危惧のコアジサシ 奈良市の工場跡地で子育て

積水化学工業の工場跡地で営巣するコアジサシ=14日、奈良市(川人由秀さん撮影)
積水化学工業の工場跡地で営巣するコアジサシ=14日、奈良市(川人由秀さん撮影)

 世界遺産の平城宮跡(奈良市)に隣接する工場跡地で、環境省レッドリストの絶滅危惧種に指定されている野鳥「コアジサシ」の子育てが確認された。「日本野鳥の会奈良支部」の会員が7月中旬にコアジサシのひな2羽と親鳥2羽を確認した。砂利地のくぼみに作った巣から、くちばしを大きくあけ、親鳥に餌をねだるひなの姿がうかがえた。同支部によると、県内での営巣は珍しい。

 コアジサシは春から夏にかけて日本に飛来する体長30センチ弱の渡り鳥。主な餌は小魚で、海岸の砂浜や河川の中州に巣を作り、本州以南で繁殖する。営巣に適した場所が減り、絶滅の危機が心配される。

 工場跡地内には、中州に似た砂利地が広がり、人の立ち入りが制限されているため、同支部は「子育てしやすい環境になっていたのではないか」と分析。近くのため池などを餌場にしていたとみている。

 ひなは現在、親鳥とほぼ同じ大きさに成長し、飛べるようにまでなったという。順調に育てば、夏過ぎには南半球の越冬地に向かう。来夏も工場跡地の環境が同様なら、巣を作る可能性があるという。

 跡地は、積水化学工業奈良事業所が操業していた場所で広さは4・9ヘクタール。用地を取得する県は、公園の整備などを検討しており、同支部は「コアジサシの営巣地にもしてほしい」としている。

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