PR

産経WEST 産経WEST

「ただただ悲しい」ALS患者で医師の太田さん

医師であり、ALS患者でもある太田守武さん=平成29年6月(太田さん提供)
医師であり、ALS患者でもある太田守武さん=平成29年6月(太田さん提供)
その他の写真を見る(1/3枚)

 「今回の事件を聞いて、ただただ悲しい。言葉が見つかりません」

 医師であり、ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者でもある立場から難病患者支援に取り組むNPO法人「Smile and Hope」(千葉県八千代市)の理事長の太田守武さん(49)は、家族を介した産経新聞の取材にこう心情を吐露した。

 太田さんがALSと診断されたのは、訪問診療医だった平成26年。これまでみとってきた患者の中にはALSの患者もいたが、いざ自分が病を告げられる立場になったときは「頭が真っ白になった」という。

 症状が進行するにつれ、「生きる気力を失った」。当初は足を引きずる程度だったが、そのうち聴診器を持つこともできなくなり、生きがいだった訪問診療医の仕事をあきらめざるを得なかった。それだけに、「事件で女性が2人の医師に依頼した気持ちは痛いほどよくわかります」。

 だがその後、家族や多くの医療福祉従事者の仲間から支えられ、「医師として最期まで人の役に立ちたい」と思うように。現在は言葉を発することができないため、目線の動きで意思疎通をとっているが、患者であり医師という立場と経験をいかし、スタッフのサポートを受けながら無料医療相談を行っている。今回の事件には、「彼女の(生きていくための)手助けができなかったことを悔やんでいる」とも打ち明ける。

 一方、事件を機に賛否両論の声が上がっている安楽死については、「重度障害者がまだまだ社会に受け入れられていないことで、生まれてくる概念だ」と指摘。「重度障害者でも自宅で安心して暮らせ、寝たきりではなく自由に外出したり旅行もしたりできることをもっと啓蒙(けいもう)し、安楽死を考える必要のない社会の礎を築かねば、と改めて胸に刻みました」とコメントした。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ