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「子供に夢を」京アニ・木上益治さんが遺した絵本をアニメに

木上益治さんが遺した絵本「小さなジャムとゴブリンのオップ」を手に思い出を語る本多敏行さん=東京都西東京市
木上益治さんが遺した絵本「小さなジャムとゴブリンのオップ」を手に思い出を語る本多敏行さん=東京都西東京市

 昨年7月の京都アニメーション放火殺人事件で犠牲となった木上益治さん=当時(61)の知人らが、木上さんが残した絵本を原作としたアニメの制作を目指している。京アニ以前に木上さんが所属していたアニメ制作会社の元同僚らで、「子供に夢を持ってもらえるアニメを作りたい」と語っていた木上さんの思いを実現しようというものだ。事件は18日で発生から1年。かつての仲間は「彼の遺志をアニメで伝えたい」と意気込んでいる。(土屋宏剛)

 「アニメを作り続けていれば、いつかまた会えるだろうと思っていたが…。現実とは思えなかった。信じたくなかったし、悲しかった」

 アニメ制作会社「エクラアニマル」(東京)で作画監督を務めるアニメーターの本多敏行さん(69)は、木上さんが事件で犠牲になったことを知り、大きな衝撃を受けたという。“天才アニメーター”と称され、京アニ飛躍の礎を築いた木上さんは、京アニに移る前、同社の前身「あにまる屋」を本多さんとともに立ち上げていた。

 本多さんが木上さんと出会ったのは、本多さんが当時所属していたアニメ制作会社「シンエイ動画」(東京)に木上さんが入社した約40年前。このころすでに木上さんは「抜群に絵がうまかった」(本多さん)という。アニメの絵に動きを付ける「動画」を担当すると、単純な蹴りの動作を回し蹴りにしたり、普通の人が難しくて描けない角度の絵でキャラクターの動きを表現したりと独自の工夫を加え、先輩たちを驚かせた。

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