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学校現場に豪雨の爪痕 心の傷、学習遅れ…専門家「長期的なケアを」

通学路が土砂で埋まり、公共施設で臨時授業を受ける八代市立八竜小学校の児童ら=16日、熊本県八代市(寺口純平撮影) 
通学路が土砂で埋まり、公共施設で臨時授業を受ける八代市立八竜小学校の児童ら=16日、熊本県八代市(寺口純平撮影) 

 九州を広範囲に襲った豪雨災害は、子供たちの学びの場にも影響を与えている。熊本県内では校舎が浸水した球磨(くま)村の小中学校などで休校が続いているほか、すでに再開した学校でも避難所から通学する子供は多い。新型コロナウイルスに続く休校で学習の遅れのほか、自宅が濁流にのまれるなど、被災した子供の心理的負担も懸念されており、専門家は「心の傷は見えにくい。長期的なケアが必須」と指摘している。(中井芳野)

 「いつもの学校じゃないから、行きたくない」。通学路が土砂で埋まった熊本県八代市立八竜(はちりゅう)小が15日から、市内の公共施設を借りて行った臨時授業。小学1年の男子児童が入り口でぐずる姿に、同校長の渡辺泰生(やすお)さん(52)は4年前の熊本地震が重なった。

 当時、渡辺さんは熊本市西区の小学校で教頭をしており、子供たちが度重なる余震で深い心の傷を負っていると感じた。肩をたたいた際の小さな揺れにも過敏に反応したり、当時の被害状況がテレビで映し出されると泣き出したりする児童もいたからだ。

 今回の豪雨災害では、八竜小の児童62人のうち、16日時点で約40人が自宅の浸水などで避難所や親戚の家に身を寄せている。中には、自宅が濁流にのみ込まれて損壊した家庭や、道路が土砂で寸断し、親が車で片道約2時間かけ迂回して臨時授業の場まで送り迎えしているケースも。渡辺さんは「いまは大丈夫そうに見えても、ストレスが蓄積し数カ月後に症状が出ることもある」と懸念する。

 熊本県教育委員会によると、今月6日時点では、県内の小中学校や高校など約260校が休校していたが、その後大半が授業を再開。しかし、特別養護老人ホームの入所者を含む24人が亡くなった球磨村で校舎の1階が水没して机や教材が泥まみれになるなどし、17日時点で県内の8校は休校が続いている。

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