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【熊本豪雨】「死を覚悟した」屋根裏で一夜の高齢夫婦

 少しでも高いところへ逃げようと、2階の窓枠を足場にし、カーテンレールと窓のサッシで体を支えた。だが、体は水につかった状態で、体温がどんどん奪われていく。残された選択肢は天井の板を破り、屋根裏に入ることだけだった。

 勝さんはなんとか天井板を押し上げて上がったが、水に体温を奪われ、踏ん張る力がもう残っていなかった昭枝さんには難しかった。ついに水が顔まで迫る中、倒れた仏壇が昭枝さんの目に入った。

 「ご先祖さま、申し訳ありません。お父さんだけでも生き残ってほしい」。死を覚悟した直後、たまたま浮き上がった畳が足場になり、必死にはい上がった。

 外の状況が確認できない薄暗く狭い空間で、2人で励まし合いながら一夜を過ごした。翌日午後、水が引き始めたのに気づいた勝さんが2階に下りて自衛隊に救助を求め、午後4時半ごろにようやく昭枝さんも助け出された。

 水没した店はどんな状態か、まだ確認できていないが、勝さんは再開を諦めていない。「道のりは長いが、常連さんのためにも店を再開させたい」

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