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コロナに負けず…東日本大震災「復興米」児童ら田植え 大阪・富田林市

「奇跡の復興米」の田植えを行う地元の小学生ら=大阪府富田林市(大島直之撮影)
「奇跡の復興米」の田植えを行う地元の小学生ら=大阪府富田林市(大島直之撮影)
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 東日本大震災の津波に襲われた岩手県大槌町の住宅跡で実った「奇跡の復興米」の苗が、大阪府富田林市喜志地区の子供たちの手で地元の田んぼに植えられた。市とJA大阪南の主催で7回目となる今年は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で子供らの参加を見送る方針だったが、地元の子供会の“思い”で田植えの実施につながった。

 「復興米」は震災から約7カ月がたった平成23年に大槌町の無職、菊池妙さん(79)が津波で基礎部分だけを残して流された自宅跡で、稲穂3株を見つけたことがルーツ。大槌町の復興支援をしていた富田林市に、岩手県のNPO法人から復興支援のお礼で種もみ1キロを贈られたのを機に市内でも栽培が始まった。

 今年は新型コロナの影響で、例年参加してきた市立喜志小学校が田植え参加の見送りをいったん決定。ただ、地元の「喜志町子ども会」の小学生15人、学校再開後の市立東条小の10人が「3密」に気を付ける形で参加した。JA大阪南の営農指導課の石田雅英さんは「大人だけの実施も覚悟したが、何とか子供に参加してもらえて安心した」と胸をなでおろした。

 一方、子供による田植えは継続できたが、東日本大震災の記憶の風化という点では懸念も残る。富田林市では毎年11月開催の「富田林市農業祭」でおにぎりを提供し、復興米の取り組みを紹介。ただ今年の開催は不透明な状況で、震災復興や防災啓発の面で十分に伝えきれない可能性がある。

 吉村善美市長は「震災風化の懸念を持ちながらも田植えや収穫、給食で食べるなど活動の節目に震災のことも心に刻んでほしい」と話している。

 今年は同市を中心に計約70アールの田んぼで作付けした。秋にコメ3・2トンの収穫を見込んでおり、コメの一部は大槌町のほか、熊本地震の被災地にも贈る。

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