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高級車の電子キー解錠機器販売、窃盗幇助疑いで業者摘発 兵庫県警

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 全国で高級車約200台を盗んだ窃盗グループに電子キーの代わりとなる特殊機器を譲渡し、犯行を手助けしたとして、兵庫県警が窃盗幇助(ほうじょ)の疑いで、奈良市内で鍵店を営む60代の男を書類送検していたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。悪用された機器の販売元が摘発されるのは異例という。

 県警によると、事件は平成28年4月~昨年5月、兵庫や千葉など全国12都府県のマンションや民家の駐車場で発生。男女6人のグループが摘発された。

 捜査関係者によると、グループはトヨタのレクサスやランドクルーザーといった高級車を物色。「リシ」と呼ばれる針金状のピッキング用具で車のドアロックを解錠し、車内へ侵入していた。

 さらにエンジンロックを解除するため、ハンドル付近のコネクターに「タンゴプログラマー」と呼ばれる電子機器をつないだパソコンを接続。車のデータを抜き取った上で、この機器を電子キー代わりにしてエンジンを起動させ、盗みを繰り返したとされる。

 また、「キープログラマー」という別の機器も悪用して合鍵の電子キーを作製し、外国人ブローカーを通じ海外に売却していた。

 グループは一連の犯行に使用したピッキング用具や電子機器を、奈良市内の鍵店で購入していたことが判明。県警は店側が犯罪に悪用されることを認識しながら販売したと判断し、今年3月に店を経営する60代男を書類送検した。

 窃盗グループをめぐっては、県警が昨年6月以降、主犯格とみられる住所不定、無職の原田豊之被告(42)=公判中=ら男女6人を順次逮捕。今年3月末までに約200件の犯行を裏付け、被害総額は5億円相当に上るという。

誰もが購入可能、法規制求める声も

 今回の窃盗グループが犯行に用いた特殊機器は、もともとは電子キーの紛失時に合鍵を作るためのものだが、犯罪に悪用されるケースが相次いでいる。

 鍵を使用せず家の扉を解錠する手法として一般的なピッキングをめぐっては、空き巣対策として専用工具やドライバーの所持が法律で規制されているが、車のドア解錠に用いる針金状の「リシ」や、車の電子データにアクセスできるキープログラマーなどは規制対象になっていない。

 捜査関係者によると、これらの特殊機器は数千~数万円でインターネットや業者から簡単に入手できる。このため自動車盗事件の捜査過程でたびたび悪用が確認されているという。

 機器の流通を問題視する声は業界内部からも上がっており、神戸市西区でカーセキュリティー店「エクセルオーディオ」を営む後藤英幸さんは「犯罪に悪用される可能性を認識しながら販売する業者が存在するのは事実。法律で販売や流通を明確に規制すべきだ」と話している。

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