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がん患者の新型コロナウイルス感染対策 「感染避けつつ、治療を受けてほしい」熊谷融・大阪国際がんセンター呼吸器内科主任部長

 放射線治療の合併症では、放射線を照射した部位を中心に生じる肺炎(放射性肺臓炎)が重要で、放射線治療中から放射線終了後半年以内に生じやすいのが特徴です。他の肺炎と同様、咳、呼吸困難、発熱など症状が出現します。治療としては、炎症を抑えるステロイド治療や呼吸状態が悪化している場合は酸素療法が行われます。

 このように、がんの治療中は、患者さんが新型コロナウイルス感染なのか判断できない症状を伴う合併症が生じることがあります。コロナウイルス感染症の検査が必要になる場合もありますが、がん治療の合併症の肺炎として診断、治療を急ぐケースもありますので発熱や呼吸困難、咳、痰などが出現した場合、すみやかに主治医へご連絡していただくのがよいでしょう。

 悪性腫瘍(がん)、高血圧症、心血管疾患、脳血管疾患、糖尿病、(喫煙などが誘因となる)慢性閉塞(へいそく)性肺疾患では、新型コロナウイルス感染の重症化率あるいは死亡率を上昇する危険因子であることが中国から報告されています。

 また、悪性腫瘍、糖尿病、高血圧症、慢性閉塞性肺疾患のうち複数の危険因子を合併した患者さんでは、新型コロナウイルス感染による重症化あるいは死亡率が上昇することも中国から報告されていますので、がん治療中で他の危険因子を有する患者さんは、コロナウイルスに感染しないよう特に注意していただくことが大切です。

                  ◇

 くまがい・とおる 昭和63年大阪大医学部卒。西宮市立中央病院、大阪府立成人病センター(現大阪国際がんセンター)、大阪大医学部付属病院に勤務。平成10~12年米ペンシルベニア大医学部で研究。14~21年大阪大大学院医学系研究科助教。21年~府立成人病センター、大阪国際がんセンター呼吸器内科。 

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