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【理研が語る/科学の中身】研究の目標は?

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 私の研究対象は離散事象です。離散事象というのは読んで字のごとく、連続的に滑らかに変化するのではなく、断続的に変化する現象・事象のことで、そうした問題を計算機、特にスーパーコンピューターでシミュレートする研究を進めています。

 例えば、ものが壊れるという事象です。あるいは昨今の新型コロナウイルスの感染が広がっていく現象も挙げられます。

 ウイルスと接触しなければ感染しないし広がらないが、接触すると感染する可能性がある。感染すると他の人を感染させるかもしれず、発熱して、もしかすると重症化するかもしれない。

 接触するかしないか、発症するかしないか、回復するかしないかといった離散的な状態の繰り返しで伝播(でんぱ)していく、それが離散事象です。

 他の研究チームが具体的な対象や現象を掲げて研究を進めているのと比べ、離散事象というのは茫洋(ぼうよう)としています。また現在の計算機や計算技術では扱いにくい対象なので、いわゆる人工知能や量子計算機などの研究まで視野に入れる必要があります。

 こうした問題を前にして行く末には迷ってばかりです。そんなときには、研究の目標は何かと考え始めます。普段はその時々の目標に向けて研究しているので、迷いも技術的・短期的なもので、まあそれなりに解決していきます。

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