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休校中のオンライン教育、自治体間で格差

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大阪府内では休校が長引く小中学校でのインターネットを使用した学習支援に、自治体間で違いが生まれている。双方向のオンライン授業や民間サービスを利用する自治体もあれば、ネット環境が等しく整備されていないなどの理由で進めていないところもある。21日には府の緊急事態宣言が解除されたが、しばらくは各自治体とも休校措置を続ける予定。学習支援のあり方の模索が続く。

分散登校が実施されている大阪府和泉市の小学校で、フェースシールドを装着する教職員。オンライン学習の取り組みも進む(市提供)
分散登校が実施されている大阪府和泉市の小学校で、フェースシールドを装着する教職員。オンライン学習の取り組みも進む(市提供)

 池田市はインターネット回線で学校と家庭をつないだ双方向の「オンライン授業」を一部学校で試験的に始めた。テレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使った授業で、ゆくゆくは市立小中学校全14校での実施を行いたい考え。担当者は「再び休校になるような事態になればオンライン授業ができる態勢にしておきたい」と話す。

 堺市も今年中に公立の小中学校すべての児童と生徒に1台ずつノートパソコンを貸与して、インターネットを使った学習支援を進める方針だ。プログラミング教育などを進めるため、当初、令和5年度までに順次、導入する予定だったが前倒しした。

 授業動画の配信を進める自治体も多い。松原市は市教委の教育主事が作成した小学校の算数と中学校の数学の学習動画を各学校のホームページを通して配信している。新学期も休校措置が続いたため、補う必要性があったという。

 泉南市や岬町など貝塚市以南の市町は4月下旬から、ジェイコムウエスト(大阪市)が放送するケーブルテレビの番組「授業だよ!みんなあつまれ」に各市町教委が作成した動画を提供、インターネットでも配信している。

 配信に参加する泉佐野市は一方で、オンライン授業については進められていない。学校と家庭でパソコンやタブレットなどの視聴機材やインターネット環境をそろえる必要があり、財政負担などの課題が大きいからだ。千代松大耕(ひろやす)市長は「先進的な自治体に比べると(学習支援の)ボリュームが薄い。各学校に1人1台のパソコンを設置することから始めたい」と話す。

 東大阪市も双方向のオンライン授業への対応には着手できていない。野田義和市長は国が生徒一人一人にパソコン1台を支給する「GIGAスクール構想」の前倒しを「政府・与党にお願いする」とする。

 民間の学習教材の利用を進める自治体もある。和泉市はベネッセコーポレーション(岡山市)のインターネットを利用した学習ソフトを活用。自宅にネット環境がない場合は、同内容のプリントを配布する。泉大津市もリクルートマーケティングパートナーズ(東京都)が提供する学習サービス「スタディサプリ」を活用する。

 休校措置が取られて2カ月以上たった。インターネットを使った学習支援の模索は続いているが、保護者からの学校再開を待ち望む声は大きい。堺市の永藤英機市長は21日開いた会見で「学力の面で心配している保護者も多いと思う。私の思いとしては可能な限り授業の再開を早めてほしい」と話した。

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