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【一聞百見】コロナ禍の今こそ宗教が支えになる 文化時報社社長兼主筆・小野木康雄さん

「宗教者に対する社会の期待感を伝えたい」と話す小野木康雄さん=京都市下京区(永田直也撮影)
「宗教者に対する社会の期待感を伝えたい」と話す小野木康雄さん=京都市下京区(永田直也撮影)
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 約20年にわたって産経新聞で事件や宗教の取材を続けてきた小野木康雄さん(44)。昨年12月、一念発起して老舗の宗教専門紙の文化時報社(京都市下京区)の社長に就任した。世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、だからこそ「宗教は求められている」と明言し、宗教者と社会の橋渡し役となる新たな新聞を目指して、日々奮闘している。

(聞き手 桑村大 京都総局記者)

■人の生死とは

 昔から生と死の問題に関心を寄せていた。大学1年のとき、幼馴染が交通事故に遭い帰らぬ人となった。命のはかなさを感じた突然の死。「人の生き死にとはどういうことなのか」。その答えを求めて、新聞業界に足を踏み入れた。

 記者として生きるなかで「災害や事件事故など、生と死の交錯する取材現場には必ず宗教があった」と話す。そんななかでも熱を入れて取り組んだのが過労死問題だ。今ほど過労死という言葉が浸透していない時代だったが「『働く』という身近なことで、大勢の人が命を落とす実態を追いたかった」と振り返り、理不尽に命を奪われた遺族らの言葉に耳を傾けながら、その悲痛な訴えを記事にし続けた。

■京都で出合った宗教

 宗教との関わりは、平成23年に京都総局で担当記者になってから。特に転機となったのが、浄土真宗本願寺派が運営するがん患者らの緩和ケア施設「あそかビハーラ病院」(京都府城陽市)との出合いだった。

 施設には死生観にたけた僧侶が常駐し、死に直面した患者や家族と向き合いながら、心と体の痛みを和らげていた。「僧侶にこういう仕事があるんだという驚きもあり、一気にのめり込んでいった」。華やかな京の伝統行事を取材する傍ら、終末期医療や災害の現場で苦しむ人らに寄り添い、苦を和らげようと尽力する僧侶らの活動を追い続けた。

(次ページは)宗教者と社会をつなぐ

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