PR

産経WEST 産経WEST

「気軽に相談を」接骨整骨院院長の梅棹むつみさん

 「肩こりを訴える人の体を診てみたら、実は筋肉を痛めていたり関節が悪かったりする。知らない間にけがをしてるんですよね」

 柔道整復師になって9年。「女性治療家」をコンセプトに4年前に開業した「きりん接骨整骨院」(京都市上京区)で院長を務める。院内には簡易ベッド4台とローラーベッド1台。ほかには電気治療器具があるだけのシンプルなつくりで、自らの身体を駆使する「手技」が治療の主な部分を担っている。

「気軽に相談してほしい」と語る梅棹むつみさん=京都市上京区(薩摩嘉克撮影)
「気軽に相談してほしい」と語る梅棹むつみさん=京都市上京区(薩摩嘉克撮影)

 「長く時間をかけるリラクセーション施設と混同されがちですが、整骨院のうちでは、不具合のある部位を集中的に施術します。長くても20分ですね」。ハキハキした口調から、手慣れた感じが伝わってくる。

 客層は男性会社員が中心。1人で1日20人近くを診るという。体に痛みを抱えていると気持ちも沈みがちになるので、施術中の会話など明るくふれあうことに配慮し、笑顔で帰ってもらえるよう心がけている。

 ネット情報を参考にけがを「自己診断」し、誤った処置で悪化させる人もいれば、柔道整復では治療できない帯状疱疹(たいじょうほうしん)のお年寄りが「背中が痛い」と来院したこともある。「うちで治せるケースと治せないケースがあるが、しかるべき病院も紹介できるので、相談窓口として気軽に頼ってほしい」と、どんな来院者にも対応する。

 スポーツが得意で、高校時代はバスケット部で活躍したが、2年生のときに膝の前十字靱帯(ぜんじゅうじじんたい)を損傷。2年ほど治療に通うことになった整骨院で、今の仕事につながる“恩師”との出会いがあった。

 「すごく親切で、時間外でも公園で走り方のチェックをしてくれて、試合も見に来てくれました。そのときに、人を勇気づけられるこんな仕事に就きたいと思ったんです」

 その「先生」は、医師でも柔道整復師でもないアスレチックトレーナー。しかも、職種の違いが理解できていなかった当時の梅棹さんに、「整骨院で働きたいなら柔道整復師だよ」と教えてくれたという。

 大学への憧れもあったが、「やりたい仕事があるなら専門学校にしたら」との母親のアドバイスで決心し、京都医健専門学校(京都市中京区)の柔道整復科に入学。3年制で、専門学校では珍しく学祭や部活動があるのも魅力だったという。

 授業は解剖学や病理学、外科学など基礎医学の座学が中心。筋肉の動きを学ぶ運動学や、容体に応じたけがの対処法など実践的な知識が身につく柔道整復理論に興味を持った。必須科目の柔道は、入学後に始めたにもかかわらず黒帯まで進み、同校が所属する滋慶学園グループの大会に団体戦で出場したのが「いい思い出」という。

 職場には、この4月から新人が入り、2人体制になった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で客足は減っているが、「新人教育や除菌清掃などやることはたくさんあります。人数が倍になったので患者さんの数も倍にしたい」。「このあたりは整骨院や整体院の激戦区ですが、ほかの施設には負けたくないですね」と闘志を燃やしている。(北村博子)

     ◇

 柔道整復師になるには国家資格が必要。受験資格を取得するためには、専門学校や4年制大学で3年以上学ばなければならない。国家試験の試験科目は解剖学、生理学、運動学、柔道整復理論など。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ