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地域の中核病院をコロナ専門病院へ急ピッチ、大阪の狙いと課題

新型コロナウイルスに感染した中等症患者を専門に受け入れることになった大阪市立十三市民病院=26日、大阪市淀川区(彦野公太朗撮影)
新型コロナウイルスに感染した中等症患者を専門に受け入れることになった大阪市立十三市民病院=26日、大阪市淀川区(彦野公太朗撮影)
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大阪でオーバーシュート(爆発的患者急増)を警戒した医療体制整備が急ピッチで進んでいる。大阪市は市立十三市民病院(同市淀川区)を新型コロナに感染した中等症患者専門の「重点医療機関」とすることを決定。病院全体が専門病院となるのは全国でも珍しく、100人以上いる入院患者の転院調整など異例の移行準備が行われている。

急な決断、戸惑いも

 「医療崩壊を起こさないためには、専門病院がどうしても必要だ」。大阪市の松井一郎市長はこう強調する。同病院を専門病院にすると決めたのは今月14日。事前調整はなく、直前の会合で、同病院を運営する大阪市民病院機構の理事長と急遽(きゅうきょ)合意した、トップダウンの決断だった。

 同病院は全263床ある結核の指定医療機関で、地域医療の中核施設の一つ。新型コロナ以外で入院中の患者は14日時点で約130人に上っていたほか、通院患者は1日平均約500人、分娩(ぶんべん)予定も約280件あった。

 移行スケジュールは、患者の転院が完了次第「早期」とされたため、病院側は急遽、転院準備や患者への説明に追われることになった。16日には初診外来と救急診療を中止、24日には最後の外来診療を終えた。

 急な決定に通院や入院患者らには戸惑いが広がる。松井氏の表明以降、病院側には連日問い合わせの電話が殺到。SNS上では患者とみられる人から「全然(十三市民病院に)電話がつながらない。助けて」「自宅から近いので車いすで通えていたが、どうすればいいのか」などの書き込みもみられた。

 病院側は全患者に周辺病院への紹介状を書き、早ければ今月中にも入院患者の転院調整を終えたいとしているが、24日時点ではまだ完了していない。感染防止に神経をとがらせながら多数の患者受け入れを求められる周辺の各病院も厳しい対応を迫られている。

患者受け入れは90床

 転院調整と同時並行で受け入れ態勢の整備も行わなければならない。

 移行後は同病院の呼吸器の専門医に加え、感染症の専門医の派遣を受けて、新型コロナ患者の治療にあたる予定だ。すでに院内を清潔区域と汚染区域に分ける「ゾーニング」にも着手しており、今後、看護師に感染防止研修を実施するという。

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