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治療の切り札ECMO、装着患者の3分の2が回復 国内の準備は?

技術必要も足りぬ人材

 では、重症化した患者に使う医療機器はどれぐらい準備されているのか。

 日本呼吸療法医学会と日本臨床工学技士会が2月中旬、臨床工学技士が所属する病院を対象に行った調査によると、全国1558施設にあった人工呼吸器は2万2254台。一方、ECMOは1412台で、都道府県別にみると、東京の196台が最も多く、大阪府の103台、埼玉県の74台、愛知県の70台と続いていた。

 竹田代表によると、海外の医師にECMOの台数を確認したところ、世界有数の集中治療病床数があるドイツで千台程度、他の欧州諸国はもっと少なく、「台数だけを見れば日本は少ないわけではない」とする。

 ただ、ECMOを全て新型コロナ患者に回すことはできない。これまで国内の使用者の9割は心不全など循環器系の患者。調査時点でも約160台が使用中で、今後も一定台数は新型コロナ以外の患者が使うことになる。さらに機械の不調に備えたバックアップが求められ、竹田代表は「最大で使えるのは500~700台程度」と推測する。

 一方、大阪府医療対策課が今月中旬に府内約500病院で調査したところ、ECMOは約160台確保できていることが分かった。同課は「緊急で新たな用意が必要な状況ではないが、予断は許さない」とする。

 もっとも、深刻なのは台数よりも人材だ。ECMOの装着や運用には習熟した技術を持つ医師や臨床工学技士が必要だが、絶対数が少ない上、新型コロナの患者が入院している病院には重症の呼吸不全患者の治療経験が少ない施設もある。それらを勘案すると、同時に使えるECMOの台数は実数以上に絞られる。竹田代表は「今後は病院間で機材や人材の配置を検討する必要が出てくるのではないか」と指摘している。

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