PR

産経WEST 産経WEST

救急医療、新型コロナで迫る限界 苦悩の現場「体制整備を」

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、脳卒中や交通事故といった緊急性が高く命に関わる重篤な患者の治療を担う救急医療の体制が限界に近付きつつある。都市部の救急救命センターでは、新型コロナ患者の治療にあたるため救急外来の受け入れを制限。一刻一秒を争う患者に救命治療が行えなくなる可能性もあり、現場からは体制整備を求める声が上がっている。(有年由貴子)

 「現場では『医療崩壊』が始まっている。災害時と同じような状況だ」。大阪大病院の高度救命救急センター長を務める嶋津岳士(たけし)教授は切迫した様子で語る。

 同センターは、交通事故による外傷や心筋梗塞、脳卒中といった重症・重篤患者の救命治療を24時間体制で行う三次救急医療機関。20床の集中治療室など高度な医療設備を備えており、現在は新型コロナ患者も受け入れている状況だ。

 嶋津医師が「崩壊」の兆候を感じ始めたのは、「疑い」を含めた感染者の救急搬送が増加し始めた3月上旬。新型コロナの場合、疑いの患者は、陽性者や陰性者と分けて対応する必要があり、多くの医師や看護師らを振り向けなければならない。その結果、医療用マスクやガウンなど限られた医療資源が徐々に圧迫されていった。

受け入れ先不足

 「崩壊」の背景にあるのは、患者の受け入れ先不足だ。発熱や呼吸器症状を訴える軽症患者らについて、本来対応できる病院が感染を疑って診療を断るケースが多発。阪大病院など重症者の治療に注力すべき三次救急医療機関や受け入れ可能な病院に集中する事態となっている。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ