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西日本豪雨で廃業の酒蔵を再生 緒方洪庵がつないだ縁

 平成30年7月の西日本豪雨で大きな被害を受けて廃業に追い込まれた愛媛県西予市野村町の老舗「緒方酒造」の酒蔵を文化交流拠点として活用し、復興のひとつのモデルケースにしようと、大阪大学と愛媛大学などが取り組んでいる。江戸時代後期、大阪に「適塾」を開いた緒方洪庵が“つないだ”試み。新型コロナウイルスの感染拡大の影響も懸念されるが、5月末には酒蔵で旗揚げの講座を開く予定。豪雨災害から2年となる7月には落語会を予定するなど復興するまちの新たな拠点として育てたい考えだ。(北村博子)

酒造の歴史を残す

 明治15年に建てられた築130年以上の木造の酒蔵には、昨年6月の廃業後も巨大なタンクや瓶詰め機が残され、江戸時代の宝暦3(1753)年創業の酒造りの歴史を今も伝える。

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 「その線のところまで水が来たんです。まさかここまでは来るとは思わなかったからねえ」

 西予市野村地区は30年7月7日、西日本豪雨で起きた肱川(ひじかわ)の氾濫で地区全体が水没した。緒方酒造の社長だった緒方レンさん(85)が当時の様子を無念そうに語る。酒蔵も1・2メートル浸水、酒瓶は流され、機械類も全て使えなくなった。

 今年2月、酒蔵の活用を計画している大阪大の佐藤功教授が学生を引率して緒方酒造を訪ねた。学生たちは緒方さんの話に熱心に耳を傾けた。「酒蔵の歴史を残したい。復興のために取り組む町の人や学生たちとここで何ができるか一緒に考えたい」と、佐藤教授は話す。

町の人たちのために

 佐藤教授らは酒蔵を「緒方らぼ」と命名。地元で地域作りを担ってきた「野村地域自治振興協議会」(のむら自治振)や愛媛大と協力して地域振興の交流拠点にする計画だ。

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