PR

産経WEST 産経WEST

【通崎好みつれづれ】ピアノ調律師の技

 ピアノ調律師は、1音につき3本張られた弦のバランスを取りながら音の高低を合わせることはもとより、音色やタッチの調整までを包括する。鍵盤を押す深さも奏者ごとに好みがあり、鍵盤の下に1枚0・08ミリの紙をはさみ込んで調整する。まさに、神経を研ぎ澄ませての仕事だ。

 毎回、各演奏者の好みに合わせ楽器をベストな状態に持っていくとともに、演奏家が気持ちよく舞台に向かえるよう、さりげない心遣いも忘れない。調律技術はもちろんのこと、ここが中谷さんの人気の秘密でもある。

 早く新型コロナが終息し、舞台袖に待機する中谷さんの笑顔に送られ、演奏者が舞台に立つ日が戻ることを祈るばかりである。(通崎睦美 木琴奏者)

 つうざき・むつみ 昭和42年、京都市生まれ。京都市立芸術大学大学院修了。マリンバとさまざまな楽器、オーケストラとの共演など多様な形態で演奏活動を行う一方、米国でも活躍した木琴奏者、平岡養一との縁をきっかけに木琴の復権に力を注いでいる。執筆活動も手掛け、『木琴デイズ 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』で第36回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)と第24回吉田秀和賞をダブル受賞。アンティーク着物コレクターとしても知られる。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ