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乾癬患者を支援、ネットで拡大 ヒャダインさんが応援歌

 国内に40万人を超える患者がいるとみられる「乾癬(かんせん)」の患者を励ます取り組みがインターネットを通じて広がっている。皮膚がかさぶたのようになってはがれ落ちる症状により、家に閉じこもってしまう患者も多い。そこで動画サイトで病気について啓発したり、SNS(会員制交流サイト)で情報を共有するなど、まずはインターネットを通じて患者の心に寄り添っていくアイデアに注目が集まっている。  (藤原由梨)

ヒャダインさんが出演するミュージックビデオ。乾癬患者の希望を象徴する“桜の枝”を手に入れるシーン(アッヴィ合同会社提供)
ヒャダインさんが出演するミュージックビデオ。乾癬患者の希望を象徴する“桜の枝”を手に入れるシーン(アッヴィ合同会社提供)

ポップな音楽で応援

 人気音楽クリエーター、ヒャダインさんは昨年、乾癬患者を応援する歌「晴れゆく道」を作詞作曲、ミュージックビデオをユーチューブで公開した。

 乾癬という病気は、慢性の皮膚疾患の一つ。皮膚に炎症が起きて赤くなり、皮膚の新陳代謝が異常になることで盛り上がり、皮膚がフケのようにはがれ落ちるようになる症状が出る。頭皮など人目に付く部分に症状が現れやすい。そのため、外出を避けるようになったり、感染症と誤解されて偏見に悩んだりすることもあるという。

 自身も平成24年に乾癬を発症したというヒャダインさんは、製薬会社「アッヴィ合同会社」(東京都港区)などが「乾癬により忘れかけていた夢」をテーマに患者から募集したメッセージをもとに歌詞を練った。

 「黒い服を着たい」「すっぴんで外に出てみたい」と歌うミュージックビデオはヒャダインさんが病気に立ち向かう姿を演じたストーリー仕立て。

 ヒャダインさんは「どうしても孤独になりがちですが決してひとりじゃないということを知ってほしい。ゴールはないけれど最適な治療法はあって、夢をあきらめないでほしい」とコメント。また、「乾癬は名前も難しいし、響きも『感染』と同じだし、患者さん以外の方からは敬遠されているのかもしれないと感じました。しかし、ポップな音楽にすることで患者さんにとっても少しでも気が楽になる手助けになれば」と、音楽が患者の支えになることを期待する。

 さらに、アッヴィなどは4月29日を締め切りに、ユーチューブでこのミュージックビデオを参考にしたダンスコンテストを開催。集まった動画数と再生数に応じて、乾癬患者がかなえたい夢をサポートする寄付金額が決まるキャンペーンで、担当者は「動画は視覚的にわかりやすく訴えかけることができます。ヒャダインさんの歌や踊りで、疾患のイメージが変わったという声が多く寄せられました」と手応えを感じている。

孤独ではない

 一方、患者会の一つでNPO法人「東京乾癬の会 P-PAT(ピーパット)」は昨年11月、無料通信アプリ「ライン」で登録すれば自由に情報や意見を書き込めるページを開設した。理事長の大蔵由美さんによると、1カ月で患者やその家族ら約100人が登録。ニックネームで参加することから気軽にやり取りができる面が好評という。

 子供が患者という母親から「かゆいときはどのような手当てをしたらいいか」といった質問があれば、経験者からの具体的なアドバイスがあったり、「子供のときに重症だったけれど、大人になって改善した」という書き込みに他の患者が安心したり。「ラインが精神的な支えになっている」と大蔵さん。同様の取り組みは東北や関西の患者会にも広がっているという。

 大蔵さんは「即座に悩み相談ができるSNSは画期的。やり取りをきっかけに、対面で話したくなったという人も多く、患者やその家族は孤独ではない、ひとりではないということが伝えられた」と話し、インターネットを通じて、人とのつながりのきっかけが増えることを期待している。

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