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【宝塚歌劇星組公演】新トップ、礼真琴が悩み苦しむ人物を熱演

「眩耀の谷」で熱演する星組トップスター礼真琴(左)とトップ娘役舞空瞳=宝塚大劇場(撮影・山田喜貴)
「眩耀の谷」で熱演する星組トップスター礼真琴(左)とトップ娘役舞空瞳=宝塚大劇場(撮影・山田喜貴)
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 宝塚歌劇団星組トップスター、礼真琴主演の幻想歌舞録「眩耀(げんよう)の谷~舞い降りた新星~」/「Ray-星の光線」が兵庫・宝塚大劇場で好評上演中だ。昨年10月に紅ゆずるの後任としてトップスターに就任した礼と同年4月に花組から組替えし、秋にトップ娘役になった舞空瞳との大劇場でのお披露目公演である。(3月9日まで。東京公演は3月27日~5月3日まで)(田所龍一)

 舞台は紀元前の中国。小国をめぐる歴史ファンタジー。宝塚歌劇団の卒業生としては初めて、謝珠栄が脚本、演出、振り付けを担当した。

 「礼さんのトップお披露目公演だと考えたとき、悩み苦しむ人物を演じてもらいたいと思いました。礼さんは首席入団の優等生。人の上に立つ身だからこそ、どう表現してくれるのか-と期待してこの物語を作りました」

 実は謝も57期の首席で入団。花組の一員として昭和50年8月「ベルサイユのばら」を最後に退団するまで男役を務めた。首席であるがゆえの悩みや苦しみ…。それが分かるだけに、トップとなった礼への思いも熱くなるのだろう。

 中国・周にある「亜里」という地に赴任してきた若き太夫・丹礼真(礼真琴)の物語。礼真は志高く理想を持っていた。「眩耀の谷」の探索を命じられた礼真は、盲目の舞姫・瞳花(舞空瞳)と出会う。そこで虐げられた人たちの現実を見る。信じていたものが崩れていく。苦しむ礼真。そして明かされる衝撃の真実…。

 「丹礼真はもがき苦しんで戦う青年。いや、自分だけでなくみんながもがいて真実の光を求めていく。この作品に自分の気持ちを乗せられていけたら…と思う。自分の宝塚人生に重ねて見ていただけたら、感動していただけると思います」

 こう言って舞台に臨んだ礼の演技は、観客の心を見事にとらえた。初めは高く弾んだ声。物語が進むにつれ、礼の音域が低く変化していく。それは心の葛藤の表現。そして場面の随所に組み込まれた独唱。透き通るような礼の歌声はまさに謝の期待通り。

 「彼女の音域の一番いいところで歌えるように、と作曲の先生にお願いしたんです。だから少し高め。礼さんがどんな声でどういうふうに歌うのかを想像しながら物語を構成しました。この作品をすばらしいものにしてくれるのは礼真琴の歌声があるからです」と謝は言い切った。

 「星組の舞台はすばらしい。また見に行きたい。そうお客さまに言ってもらえるような星組にしたい」と礼は言う。素朴な望み-だからこそ難しくやりがいもある。

     ◇

 「Ray-星の光線」は、その名のとおり新トップ、礼が率いる星組の新しい時代への始まりを表現したショーである。

 作、演出を担当した中村一徳は「これまでの星組は湖月わたる、安蘭けい、柚希礼音、北翔海莉、紅ゆずる-と、それぞれのトップスターが独自の色合いを作り出して組を引っ張ってきた。礼真琴を中心とした星組がどんな新しい歴史と伝説を誕生させてくれるか楽しみ」と話す。

 ショーは礼の抜群の歌唱力とダンスを堪能できる構成となっている。中村は礼の表現力の高さに舌を巻く。

 「ショーの場合は芝居と違って、その歌を瞬発的に表現しなければいけない。曲を渡された瞬間に感覚で曲の何かをつかみ、無から表現する。礼さんの提示する力、感性の強さには毎回、驚かされます」

 燕尾(えんび)服姿の男役全員のダンスも組み込まれ、研1生も大張り切り。時間のたつのを忘れてしまうだろう。

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