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テレビで引っ張りだこ 「なにわのエジソン」が“珍発明”にこだわる理由

 もっとも「エジソンのように、世の中に役立つことはしていない」と木原さん。珍発明を続ける理由については「日本は何でも東京に一極集中で…。関西で頑張って、珍発明で人を笑わすことがあってもええやないか、という関西人のノリですわ」と語る。ただ、当時、子供は小学生で同級生にからかわれたという。

 「家族に迷惑をかけたという複雑な気持ちでした」

実は…唯一の商品が発売

 失敗続きの木原さんに朗報が訪れたのは、発明をはじめてから約30年が経過した平成20年、70歳のときだった。

 プラスチック成形加工業の旭電機化成(大阪市東成区)が手を汚さずに焼き鳥やみたらし団子の串を簡単に抜ける「串抜き皿」(2枚入り、税抜き700円)を発売したのだが、その際に木原さんが考案したプラスチック容器に切れ端を入れる珍発明「ワンカット片」を採用したのだ。

 同社の原守男専務は、テレビ番組で「ひとつも採用されない木原さんの珍発明の商品化に協力する話になった」と明かしている。

 商品はインターネット通販などで累計約1万5千個が販売された。「初めて商品化してもらい、それだけで満足。お金が欲しいことに越したことはないが…」。木原さんはこう振り返る。

 木原さんが珍発明を続ける中で、自身に言い聞かせてきた基本姿勢がある。(1)頭は使ってもお金は使わない(2)考える時間は長く、作る時間は短く(3)欠点のない珍発明はない(4)遊び心を大切に(5)社会の良俗に反しない-の5カ条だ。

 「珍発明がテレビなどで取り上げてもらえるのは、社会が明るくて平和。それでええのんちゃうかと」

 80歳を超え、体力的な衰えが出てきたと木原さん。ただ、珍発明は「ボケ防止にもなるし、僕の唯一の生きがい」ときっぱり語る。新たなアイデアを創造する意欲は衰えていない。

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