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「走り方を変える発想の靴」…ナイキ厚底のメカニズム

ナイキの厚底シューズ「ズームXヴェイパーフライネクスト%」(提供写真)
ナイキの厚底シューズ「ズームXヴェイパーフライネクスト%」(提供写真)

 男女のマラソンや駅伝で好記録が相次ぎ、多くの選手が履いていたことで話題となった米スポーツ用品大手、ナイキ社製の「厚底シューズ」。そもそも、なぜ厚底がいいのか。「一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する」(角川選書)などの著書がある関西大学の小田伸午教授(身体機能論など)は「ナイキは走り方に合わせた靴ではなく、走り方を変える発想で靴をつくったのではないか」と推測する。好記録を生み出す厚底のメカニズムを検証した。

傾斜のついたソール

 ナイキが厚底の「ヴェイパーフライ」シリーズを一般販売したのは2017年。当初はつま先着地の走法を身につけたアフリカ勢などの一部のトップ選手用で、万人向けではないとの評価だったが、改良して昨年に発売した「ズーム ヴェイパーフライ ネクスト%」で大学生や女子ランナーにも一気に火がついた。

 ナイキの公式サイトなどによると、主な改良点はミッドソールの増量と、つま先部とかかと部のソールの厚みの差を11ミリから8ミリに抑えたこと。一般に厚底と言われるが、つま先部からかかと部まで均等な厚さではなく、かかと部が厚く、つま先部は薄くなっている。差が抑えられたということは、かかと部からつま先部への傾きが緩くなったことを意味する。

 小田教授は「この傾斜に大きな意味がある。厚底というより、傾斜のついたソールというべきだ」とした上で「傾斜に対して垂直に立てるかどうかが適応のポイント」と話す。

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