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【脳を知る】「顔のしびれ」頚椎疾患の可能性も

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【脳を知る】顔のしびれ
【脳を知る】顔のしびれ

 脳梗塞や脳出血など脳を障害する疾患の多くは、左右どちらかの手足に運動麻痺(まひ)や感覚障害が生じます。これについては、ご存じの方も多いかもしれません。

 両手のしびれがある場合には、脳よりも頚椎疾患や末梢(まっしょう)神経障害の可能性が高くなり、脳疾患を心配されて来院される患者さんの中に一定割合おられます。

 では、顔のしびれや違和感を伴った場合にはどうでしょうか? 通常、顔面の左右どちらかに感覚障害(違和感やしびれ)があれば、微細な脳梗塞が起こっていることが多く、実際そういった患者さんは多いです。しかし、顔面の感覚を支配する神経走行は一部頚髄にも伸びており、頚椎疾患であってもあごの付近や耳の後ろ付近の感覚障害をきたす可能性があります。

 顔の感覚を支配している神経は「三叉神経」といい、文字通り途中で3つに分岐して額のあたり、頬のあたり、あごのあたりの3カ所に分かれて分布しています。

 少し専門的なお話になりますが、「三叉神経脊髄路核」と呼ばれる三叉神経の中枢がありますが、この核が脳幹から脊髄方向に伸びており、頚椎病変でも障害される可能性があるといわれています。

 現在、私の外来でも数名、頚椎が原因であろうと思われるあごから唇にかけてのしびれがある患者さんが通院されています。初期には脳梗塞の可能性を考え、何度も脳の検査をしましたが一度も異常は出てこず、最終的に頚椎の病変だけが残ってきています。

 手足のしびれを伴っている場合には、しびれの範囲を細かく確認することで、頚椎疾患を疑うヒントになります。実際、手足の症状からヒントを得て、顔面のしびれが頚椎由来であろうと診断にこぎつけた例は少なくありません。

 脳の場合は手足全体がしびれるのに対して、頚椎疾患では症状の強い指があったり、腕の外側がしびれているが内側はしびれていないなどの特徴があります。診断には少々時間とコツが必要かもしれませんが、顔のしびれが頚椎疾患による可能性はあります。

 検査しても、脳梗塞はないのにこのような症状が残っておられる方、診断がつかず悩んでおられる方は、一度当院脳神経外科を受診ください。

 (済生会和歌山病院 脳神経外科 医長 三木潤一郎)

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