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春節旅行が本格スタート 日本の観光地、新型肺炎に複雑

 新型肺炎の影響で伝統的な縁日「廟会」が中止され、閑散とする北京市中心部の地壇公園=25日(共同)
 新型肺炎の影響で伝統的な縁日「廟会」が中止され、閑散とする北京市中心部の地壇公園=25日(共同)

 春節(旧正月)にあたる25日、帰省や旅行に出かける中国人の“大移動”が本格的に始まった。近年、中国では個人旅行がブーム。同胞や外国人が少ない田舎も人気で、旅の形が多様化している。春節の海外旅行先として一番人気とされる日本では、都市部以外も中国人客取り込みの好機ととらえるが、新型コロナウイルスによる肺炎への懸念から、観光客増加を手放しで喜べない自治体も少なくない。(桑村朋)

 25日、西日本の玄関口・関西国際空港は家族連れや友人グループの中国人客であふれた。広東省から来日した徐俊湘さん(29)は京都府南丹市美山町でこの日から始まる「雪灯廊」を訪れる計画。「事前にネットで調べてきた。有名な清水寺なども楽しみだが、中国人が少ない場所で静かに過ごしたい」と笑顔で語った。

 中国のオンライン旅行大手「トリップドットコム」によると、今年の春節大型連休(24~30日)の海外旅行先の一番人気は日本。65%は団体旅行だが、自由な個人旅行やフリープランを選ぶ人が35%と増えた。

 3年半前に公開され、世界的にヒットしたアニメ映画「君の名は。」の舞台となった岐阜県は、今も訪れる中国人が絶えない。多くが映画の舞台、飛騨市や観光地・白川郷を回り、その前後で中津川市の付知峡(つけちきょう)などに寄る。団体旅行が主流だった数年前まではなかった現象だ。

 中国事情に詳しいジャーナリスト、中島恵氏は「SNS映えがキーワード」と指摘。「アップした動画や写真が人に自慢できないと意味がないので、知られざる料理や場所を探す」と説明する。

 ただ、今年は新型コロナウイルスの影響で、中国人客が増える状況に複雑な思いを抱く自治体や施設も。

 昨年「百舌鳥(もず)・古市古墳群」が世界遺産に登録され、中国人客が大幅に増加した堺市は、担当者が「消毒するなど対策は万全だと思うが、ウイルスは見えないので不安だ」。多くの中国人客を呼び込もうと、中国のSNSを活用している青森県の担当者も「うがいや手洗いを励行しているが、感染が広がっているので心配はある」と口にした。

 混雑が予想される大阪市の日本一高いビル「あべのハルカス」では、スタッフへのマスク着用を特別に認めるなどしているが、担当者は「基本的なことを徹底して蔓延(まんえん)を防いでいくしかない」と漏らした。

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