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【河村直哉の時事論】死者を保ち守る 阪神大震災25年

 「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤(あやま)ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫(わ)びの気持ちを表明いたします」

 これは、終戦までの日本の断罪にほかならない。日本はその国策のすべてを誤ったのか。植民地支配のすべてが悪だったのか。後世の国民が父祖を「侵略者」として現在の価値基準で一方的に断罪することが、倫理的に許されるのだろうか。

 そんなことはあるまい。ここでは、死者たちは保ち守られていない。死者は浮かばれない。

 このような見方はしかし村山元首相に限ったものではなく、戦後日本を広く覆ったものだったのである。戦後という時代は、終戦までの日本を否定しリセットすることから始まった。終戦までの日本を否定し、悪とすることで、戦後という時代に免罪符を与えた。

 筆者はそれを左傾と呼んでいる。左翼という言葉がもともと、フランス革命において急進派のジャコバン党が議長席から見て左側に座ったことに由来するように、「左」には何かを否定するということが含まれている。それが極端な地点まで行き着いたのが、国家そのものを否定するレーニンの共産主義思想なのである。

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