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大阪メトロで終電2時間延長の実証実験へ

国土交通省=東京都千代田区
国土交通省=東京都千代田区

 国土交通省は26日、大阪メトロ御堂筋線で令和2年1月24日と2月21日に終電を約2時間延長する実証実験を行うと発表した。訪日外国人客の増加を踏まえ、沿線エリアの夜間の消費動向を調査し、観光施策などに役立てる。東京五輪開催中は都内でも同様の調査を検討する。

 対象は江坂(大阪府吹田市)-なかもず(堺市)間。現行の終電は上りが午後11時47分なかもず発、下りが午前0時2分新大阪発。延長によって上りが同1時47分なかもず発、下りが同2時1分新大阪発となる。

 実験の間、大阪市内では、梅田・なんば・心斎橋各駅を中心とした地域に加え、比較のために御堂筋線が通らない京橋地域の消費動向や人口流動を調査。今年度中に結果をまとめ、大阪メトロや自治体に提供する。

 大阪メトロの河井英明社長は「都市機能向上のためには、長時間のサービスが必要。実験を通じて終電延長にどのような課題があるか考えたい」と話した。

 ■狙いはナイトタイムエコノミーの創出

 国土交通省が行う実証実験の狙いは「ナイトタイムエコノミー(夜間経済)」の創出だ。終電時間の延長によって夜間のさまざまな活動を充実させることで、訪日外国人客の消費拡大につなげる狙いがある。

 観光庁の調査によると、近年訪日客は増加傾向にあるが、1人当たりの消費額は横ばいが続いている。一方でナイトショーなど夜間に娯楽を体験した訪日客の割合は低く、夜間娯楽の充実が今後の観光戦略の鍵を握るとされている。

 御堂筋線は大阪メトロでは最も利用客が多く、沿線は梅田や難波といった繁華街が集中。終電時間の延長で訪日客らの利便性を高める効果があるとみられる。

 同じ近畿ではJR西日本が10月、近畿エリアの在来線の終電時間の繰り上げを検討すると発表している。終電運行後に保守作業を行う社員らの働き方改革が大きな理由だ。この点、大阪メトロは終電が延長された場合、過重勤務とならないようにシフト交代などで対応するという。

 一見相反するように見えるナイトタイムエコノミーと働き方改革。日本総合研究所の若林厚仁・関西経済研究センター長は、2社が異なる対応を取る背景について「大阪市中心部を走る御堂筋線の方が、エリアが広範に及ぶJR西沿線よりも夜遅くに運行することの費用対効果が大きい」と分析。

 その上で「働き方改革の本質は無駄な作業を減らす省力化。働き方改革で浮いた労働力をナイトタイムエコノミーの創出にまわすのであれば、2つは十分両立し得る」と話している。

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