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和牛遺伝資源 国外流出対策を強化へ 刑事罰や記録義務化

 和牛の受精卵などが不正に国外へ持ち出された事件では、長年の品種改良の成果である「遺伝資源」の保護体制や知的財産としての位置づけの不十分さが浮き彫りとなった。畜産業界に衝撃を与えた事件を機に、国や自治体では対策として、不正売買への刑事罰新設や流通履歴の記録義務化などの動きが出ている。

 事件では、実際に受精卵の運搬を担った男らが家畜伝染病予防法違反、流出元の元牧場経営の男は同法違反幇助(ほうじょ)などの罪でそれぞれ起訴された。同法は本来、伝染病などの蔓延(まんえん)の防止が目的。ただ遺伝資源の不正流出を直接罰する法が存在しないため、捜査当局が苦肉の策で同法を適用した経緯がある。

 農林水産省は、遺伝資源の保護策を検討する有識者会議を2月に設置。今月17日の会議では、海外での人気が高まっている和牛は畜産関係者の品種改良の努力と技術開発によるもので、「知的財産の価値を有している」とまとめた。

 また来年の通常国会への提出を目指す関連法案は、受精卵や精液を国外へ持ち出したり、決められた地域以外で生産したりすることを規制対象と明示し、悪質な事案には刑事罰を科す方向性を示した。流通履歴の記録などの義務化なども進める。

 畜産業が盛んな徳島県や鳥取県は、すでに独自の流出防止策を打ち出している。5年間の流通記録の保管や受精卵譲渡の際の報告書提出などを義務づけることで、地元畜産業の遺伝資源保護につなげたい狙いある。

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