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【脳を知る】「物盗られ妄想」否定しないで聞いてあげて

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 「すぐ物をなくして、人のせいにするのです」

 70代の女性が、長男さんのお嫁さんに連れられて物忘れ外来を受診されました。すぐに大切なものをなくして、しょっちゅう探し物をしており、今日も病院に行くので診察券と保険証を用意するように言ってあったのに、なくしてしまったとのことでした。

 病院に来る前に、お嫁さんが本人と一緒に大探しして、結局診察券はなぜか冷蔵庫の中で見つけることができ、やっとのことで病院に来てくれました。

 また、お金や財布がないと言って、お嫁さんが盗(と)ったのではないかと人のせいにしてしまうことも多くなってきたとのことでした。

 脳MRI(磁気共鳴画像装置)では、軽度の脳萎縮があり、認知症を調べる検査では、30点満点中23点と低下しており、「アルツハイマー型認知症」と診断し、抗認知症薬の一つである貼り薬を貼ってもらうようにしました。

 はじめは本人が貼ってくれていましたが、1日1枚貼り替えるところを、貼り替えるのを忘れたり、1日2枚貼っていたりしたため、同居の夫に貼ってもらうようにしました。そうすると、家族の方が、探し物が減って少しはしっかりしてきたと言ってくれました。

 認知症の方は、短期記憶が悪いため、物を置いた場所が分からなくなることが多くなります。またお金、財布、通帳や印鑑など、大事なものをなくしたらどうしようとか、人に盗られたらどうしようと心配になり、かえって分かりにくいところにしまい込み、どこにあるか分からなくなることがあります。

 そうした場合、いくら探しても出てこないので、人が盗ったんじゃないか、お嫁さんが盗っていったんじゃないかと考えてしまう妄想につながります。

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